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京都で遊ぼうART スタッフブログ

京都地域の美術館・博物館の情報サイト「京都で遊ぼう ART」のスタッフによるブログです。

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「展覧会レポート」アーカイブ

9月9日に、imura art galleryで開催中の永島千裕「sign]のレセプションにお邪魔してきました!

永島千裕さんは京都嵯峨芸術大学出身。日本の他海外(台湾など)でも作品を発表されているアーティストです。昨年は北野天満宮のKYOTO NIPPON FESTIVALで作品を展示されるなど活躍されています。

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入口正面に展示されていたのは、今回のメイン作品「ring」。じっくりと拝見させていただきました。
galleryさんからお声かけ頂いた際に頂いたプレスリリースで見たときからとても気になっていた作品で、150㎝四方サイズの大作です。永島さんに伺ったところ、製作期間は約2か月とのこと。

円には外側に中国神話の四神、もう一つ内側には日本の十二支、そして十二か月の行事や季節を感じさせるモチーフが散りばめられています。これだけなら東洋風かと思いきや、真ん中にはタロットの「運命の輪」や聖書に出てくるセフィロトの樹といった西洋のモチーフも描かれており、色々な要素が一枚の絵の中に凝縮されています。なのに決して重くなりすぎていないのは、そのポップでカラフルな色使いと陰影の少ない平面的な描き方にあるのかもしれません。

実は元々は油彩を学んでいたという永島さん。現在はアクリル絵具をメイン画材とされているそうですが、色使いも以前は黒が中心だったり、一度に使う色は限られていたとか。それが「あまり色を使わないのは勿体ない気がして...」段々と使う色数が増えていったのだそうです。

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他の作品にも錬金術やエジプト神話など様々な文化のシンボルがモチーフとして取り入れられていて、昔本で読んだりアニメで触れたような要素もあり、昔憧れた異国や古代のファンタジックな世界を思い起こさせてくれます。
どれが何を現しているのか、どこからきたものなのか、ついつい探しながら眺めてしまいました。

「日本人は平面に強い傾向があると思うんです。沢山モチーフを入れても「これはあの行事だ」「これは何の季節だ」とそこまで詳しくない人でも見ただけで意味を読み取ってくれるんですよね。なので、あまりこちらから押しつけがましい感じの絵にはしないようにと思ってます」と永島さんは仰っていました。

直接的な言葉がなくても見れば伝わるもの。それは展覧会のタイトルである「sign」にもつながる気がします。

展示は9月28日まで。ぜひ一度足を運んでみてください!



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2018年8月29日(水)からスタートする「生誕110年 東山魁夷展」(京都国立近代美術館)の内覧会に行ってきました!

東山魁夷(ひがしやま・かいい)は1999年に90歳で亡くなった近代・現代を代表する日本画家です。割と最近まで活躍されていた方なので、名前や作品を知っている方も多いかもしれませんね。

今回はその展示の様子や見どころを少しご紹介します!

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東山魁夷の大型展覧会は、京都では30年ぶりの開催となります。
東山魁夷といえば風景画。なかでも美しい青や緑色を駆使したことで知られ「東山ブルー」とも呼ばれます。
魁夷は生前、「群青」「緑青」を日本の風景に特徴的な"あお"として挙げており、その表現に注力しました。
展示作品にもいろいろな「あお」があるので、色合いを見比べながら楽しむのも良いかもしれません。

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魁夷は横浜出身ですが、実は幼少期は神戸で過ごしており、京都もたびたび訪れスケッチを行うなど、関西にもゆかりの深い画家でもあります。
なかでも代表作として知られるのが連作「京洛四季」。友人だった作家・川端康成の薦めもあって描いた作品だそうで、京都のさまざまな名所を地図を頼りに歩き回り描き貯めたスケッチを元にした、いわば絵の紀行文といった趣です。

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面白いのがその構図。風景の中でも特徴的な一部分にぐっとクローズアップして切り取ったような大胆なレイアウトが特徴的で、よりその風景の魅力を際立たせています。どこかで見たことのあるモチーフもあるので、どの絵が京都のどこの場所を描いたものか考えながら見るのも楽しいですよ。

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圧巻なのが、今回68面全てを展示しているという「唐招提寺御影堂障壁画」。
魁夷が60代半ば~70代にかけて制作した大作です。

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本来の展示場所である奈良・唐招提寺御影堂の内部を会場にセットで再現!現地の空間に近い形で作品を楽しめます。ちゃんと「襖絵」の状態で(違い棚のところも!)、かつ、お寺よりも明るい美術館の空間で間近に作品を楽しめる貴重な機会なので、ぜひじっくりと楽しみたいところです。

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また、唐招提寺の障壁画を手掛けたことがきっかけで描かれた、白馬のいる風景のシリーズ作品も第二会場(4階)に展示されています。

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晩年に近くなると、魁夷は現地取材が難しくなったこともあり、今まで見てきた風景のイメージを組み合わせ想像した「心の風景」を描いた作品が多くなります。それはどこまでも優しく穏やかで美しい世界が広がっています。

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絵の額がそのまま窓枠になり、窓の外に広がる魁夷の心の風景を眺めているような、そんな気持ちになる展覧会でした。

全体的に涼しげな青や緑を多用した作品や、秋冬をテーマにした作品も多かったので、観ているだけでなんだか涼しげな感覚にもなれました。ちょうど美術館は冷房も効いていますし、暑い時期に涼みに行くにもぴったりかもしれません。ぜひ足を運んでみてください!

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2016年に催され、人気を博した「下鴨神社 糺の森の光の祭 Art by teamLab」が、2年ぶりに開催されています。
今回はその内覧会に出席させて頂きました! 


こちらはオープニングセレモニー前の様子。

まだ空が明るいです。


「下鴨神社 糺の森の光の祭 Art by teamLab」とは、今話題のウルトラテクノロジスト集団・チームラボと、TOKIOインカラミ協賛のアートプロジェクト。

世界遺産である下鴨神社の糺の森が、仕掛けの施された幻想的な光のアート空間に変わっています。

その光が、ここ数年の災害の復興の光になりますように、という京都市の願いも込められているそうです。


今回の展示作品は2つ。

「呼応する、たちつづけるものたちと森」






それと、「呼応する球体」



(こちらも幻想的ですが、まだ早い時間帯のものです。

日が落ちてからの様子は下記をご覧ください。)



糺の森の木々や参道沿いに置かれた球体("たちつづけるもの"と呼ばれています)、桜門の中に漂う球体。
光が明るくなったり消えたり、まるでそれぞれが呼吸をしているかのような球体もあります。
押され倒れかけたり、人の手が触れた衝撃があったりすると、その光の色を変え、その色それぞれの音を響かせる。
それが周りの球体や森の木々に次々と伝播し、色を変えていく。
音と光の波が静かに、鮮やかに押し寄せる様は、"日常"は違う別の世界に足を踏み入れたかのようでした。

日が完全に落ちると、球体の光がより際立ちます。

音に合わせて森や球体が呼び合うように色が変化していく様は本当に幻想的です。




開催期間は9月2日まで。

幻想的な光のアート空間に変えられた世界遺産に、足を踏み入れてみては?

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■ 当日撮影した写真をFacebookにてご紹介しています。こちらも併せてご覧ください!
https://www.facebook.com/media/set/?set=a.1774623122606846&type=1&l=a9e439e0e3


■ 「下鴨神社 糺の森の光の祭 Art by teamLab」の詳細はこちら!



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