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京都で遊ぼうART スタッフブログ

京都地域の美術館・博物館の情報サイト「京都で遊ぼう ART」のスタッフによるブログです。

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「投稿レポート」アーカイブ

今回はボランティアライターのひるやまさんに、河井寛次郎記念館のレポートをいただきました!「京都で遊ぼうART」でも何度かご紹介させて頂いている、京都を代表する素敵スポット。
是非一度ご一読下さい!ひるやまさん、どうもありがとうございました!

河井寛次郎記念館に行って来ました。

kawai01.jpg河井寛次郎は「明治生まれの陶芸家」ということは大変有名です。
しかし、彼は陶芸のほかにも彫刻やデザインなどにも造詣が深い人物でもありました。
民芸運動にも身をいそしみ、日常雑記や日用品などの民衆工芸品の中に美を見出し、これを世に広く紹介することに尽力していました。
そんな河井の信念が詰まっている場所。それが、河井寛次郎記念館です。

河井寛次郎記念館は五条通から南に少し入った場所にあり、清水寺や智積院、三十三間堂などの歴史的施設に囲まれたところに所在しています。
記念館の周辺には陶芸関係の店舗が軒を連ねていて、実際にこの地に本人が住んでいたというだけあり、陶芸に大変ゆかりのある土地のようです。住宅も多く建ち並ぶ場所ではありますが、それゆえに、この記念館が民家の中でうまく溶け込めているのではないでしょうか。

kawai02.jpg kawai03.jpg
記念館に一歩足を踏み入れると、河合本人が作ったオブジェがお出迎えしてくれました。
受付を済ませると看板猫のシマちゃんを発見しました。日向ぼっこをしていたようです。おとなしい猫みたいで、見ているだけでもすごく癒されます。

奥に進むと、昔ながらの水道が。
寛次郎が実際に毎日ここで顔を洗ったり、歯を磨いたりしていたのだろうか、と思いを巡らせました。

また、帯留やそろばん、真鍮煙管、本、陶器など河井が愛用していた品々が展示されています。陶器は彼の本業でもあったためか、比較的数が多く、実用的なものから装飾的なものまで様々です。

さらに、彼が使っていた「窯」も必見です。

kawai04.jpg■ 『素焼窯』

乾燥された粘土の状態の段階の作品は、この窯に入れられ600℃~700℃で8時間前後、松割木で焼かれ、素焼きの状態になるそうです。






kawai05.jpg
kawai06.jpg

■ 『登り窯』
登り窯は昔築かれていたものを、寛次郎が譲り受けたもの。
素焼された作品に薬品をかけ、この窯の中で1350℃程度の火度で焼かれました。
寛次郎の作品の多くは、この窯の前から2番目の室から生み出されたそうです。









さらに2階には、河井の婿養子である河井博次の作品が陳列されてあります。

先にも述べましたが、寛次郎はデザインや書、彫刻などの分野でも優れた作品を残しました。特に、寛次郎が書いた掛け軸に注目です。何か心に響いてくるものがあると思います。

河井寛次郎はこの場所で、陶器だけではなく沢山の作品を生み出しました。
寛次郎の作品にはどことなく温もりが感じられ、日常の中に美を見出そうとした彼の精神がひしと伝わってきました。

河井寛次郎記念館は受付で許可を得れば、写真撮影が可能です。
是非、カメラを持って寛次郎の軌跡を辿ってみてください。

文責:ひるやま 編集:京都で遊ぼうART

河井寛次郎記念館の周辺は、昔から焼物の職人が多く暮らしていた地域。
周辺には現在も、焼物を生業にしている方も暮らしていらっしゃいます。
清水周辺は人気の観光スポットですが、少し離れるとこんな穏やかな時間の流れる場所もあるんです。
(ちなみに、猫のしまちゃんは毎日いるわけではありませんのであしからず。時折気まぐれに遊びに来ているようなので、運良く出会えたら遊んでもらえるかも...?)

なお、河井寛次郎記念館については、特集「京都ミュージアム紀行」でもご紹介しています。また、2010年がちょうど寛次郎さんの生誕120周年の記念すべき年だったこともあり、2010年から2011年にかけて、全国で記念展覧会が開催されています。
もしお近くで開催されている場合は、是非足を運んでみて下さい!
120周年記念展覧会に関してはこちら

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関連リンク

河井寛次郎記念館
【特集】京都ミュージアム紀行 Vol.2 河井寛次郎記念館

河井寛次郎記念館(公式ページ)

実際の展覧会の様子をご紹介している展覧会レポート。
今回はlicoluiseさんに、前回に引き続き上村松園展の感想レポートをお寄せいただきました!licoluiseさん、どうもありがとうございます!
前期展示のレポートはこちら

「上村松園展」 @京都国立近代美術館
(2010/11/02-12/12)


上村松園展に行ってきました。(後期編)

soshiarai_shoen.jpg 『草紙洗小町』(昭和12年)
モチーフは能の演目「草紙洗」。歌合せの際に相手に嵌められた小野小町が、その罠を見事に看破するという物語。
松園自身は表情に能らしさを表現したといい、「能楽に取材して、それを普通の人物に扱ったという点に、わたくしのある主張やら好みやらが含まれている」とこの作品を語っている。
後期松園展は、『焔』と『草紙洗小町』につきます。

前期の『序の舞』に代わって、入口では『草紙洗小町』が迎えいれてくれます。
「静」をイメージしていった私には、思いのほか大きな作品でした。上げた右手の扇から左手の草紙へと髪の流れとともに目が導かれるようです。
能の面を小町の顔としたきりっと引き締まった緊張感のある大きな作品です。
この作品の題材を知った上で観ると、更に興味深く観ることが出来るのではないでしょうか。

一方『焔』は、六条御息所の霊気が迫ってきます。
松園の作品でこのような表情の女性は他にはないのではないか。脚が描かれず、クモの巣と藤の文様の着物(藤の花は絵の具が盛り上がっています)、髪をくわえて振り向いた姿、カギになった左の小指。女の情念の凄みと哀しさ、六条御息所の生霊が松園に描かせたようです。
この作品の軸装もいいですね。

今回の『上村松園展』は、有名な松園の作品は全部観る事ができるという、かつてないまさに大回顧展です。
あと10日程で終わってしまうのが惜しいような展覧会でした。

文責:licoluise 編集:京都で遊ぼうART

上村松園展は、12/12(日)まで開催されています。
25日からの後期展示では、文章にも出てきた『焔』や『草紙洗小町』など後期だけ展示されている作品もいくつか登場しています。前期・後期両方行けば、ほぼ松園の代表作はコンプリートできます!

残りの期間もあとわずか。お見逃し無く!
(twitterでも#shoen2010のハッシュタグで上村松園展の情報が分かりますので、ご活用下さい)

なお、上村松園展については、より展覧会が楽しめる特集記事や、「京都で遊ぼうART」スタッフのレポートも掲載しておりますので、併せてご覧下さい。

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関連リンク

上村松園展特集ページ 「松園の前に松園無く、松園の後に松園無し」
京都ゆかりの作家「上村松園」
京遊×橋本関雪記念館 白沙村荘の庭から 第七回
【速報レポート】「上村松園展」(京都国立近代美術館)に一足早く行ってきました!
【投稿レポート】「上村松園展」(前期編)

上村松園展
京都国立近代美術館
実際の展覧会の様子をご紹介している展覧会レポート。
今回はライターのそらさんに、こちらの展覧会の感想レポートをお寄せいただきました!そらさん、どうもありがとうございます!

ベルギー王立図書館所蔵 ブリューゲル版画の世界」 @美術館「えき」KYOTO
(2010/10/22-11/23)


まさに「ワンダーランド」。一言では言い表せないブリューゲルの世界


flyer_bruegel_01.jpg日本人にも親しみのある画家ブリューゲルの作品が約150点展示されている。
とは言っても、知らない人は知らない。私もそうだが。
でも、そんなことはどうでもよい。日頃から各種展示会に足を運ぶ人はもちろん、全く美術、芸術に興味の無い人にも是非一度見ていただきたい。

副題に「400年前のワンダーランドへようこそ」とある。
まさに、ワンダーラン ド。 一言で言い表せない。素晴しいというより、すごいという表現がぴったりである。

聖書の世界、ことわざ、風刺などが一枚の版画にぎっしりと収められている。
その描写の細かいこと。横の説明を読んでも絵の中から該当する諺を探すのに一苦労である。
展示会のポスターを見ればいかに細かいかがわかるというもの。
しかも、絵が小さい。見るのだけでも大変なのによくまあこんなに細かいのを描いたなあ、と感心。
それだけではない。
風刺のおもしろいこと。自分の太ったお腹を荷車に載せて運ぶ 男。日差しをかごに入れて運ぶ男(無駄を意味する)。なんだか、吉本のネタに使えそう。ほとんど漫画、ギャグの世界。

ただ、描写されているのは人間?動物? 少々気味が悪い。
いつもなら展示会にちなんだ葉書やグッズを買うのを趣味とする私だ が、買いたいものが一つもなかった。誰かが「夢にでてきそう」と呟いていたが全く その通りである。
絵の細かさと内容のおもしろさ、グロテスクからして、「ウォーリーを探せ」と「ゲゲゲの鬼太郎」「吉本」を融合させた感じ。

gouman_brugel.jpg 『傲慢』(1558年)© KBR
実はこの展示会を夏に東京で見ているので、今回二度目である。東京では人が多く満 足に見れず消化不良で終わってしまい、京都に来たときは是非もう一度見たいものだと思っていたのだ。

で、今回じっくり見てわかったのだが、「見るのと理解するのとは 違う」ということ。
京都ではしっかり見れたが、あまりに沢山の内容で覚えきれないのである。

そういう意味から開催中何度足を運んでも楽しめる作品といえる。
これから 行こうと思っている人にアドバイスするなら、とにかく根気がいるということ。
あ と、一人より複数で行った方が不思議な世界を共有できて楽しいと思う。
この異色の 展示会、是非ご覧あれ。

文責:そら 編集:京都で遊ぼうART

「ベルギー王立図書館所蔵 ブリューゲル版画の世界」展は、残念ながら11月23日に終了しましたが、
東京のBunkamuraでも人気の展覧会だったこともあるのか、かなりの盛況ぶりでした。
(レポートを頂戴したのが終了間際だったため、掲載が遅くなってしまいました。申し訳ございません;)

レポートでも触れて下さっていますが、ものすごい細やかな描き込みと何だかグロテスクな、それでいてユーモラスな表現はブリューゲルの特徴。ハマってしまうと抜け出せない「クセになる」タイプの作品です。

「行けなかった...!」という方は、現在展覧会の公式ページから展覧会図録の通信販売が行われています。今回展覧会を企画された明治大学名誉教授・森洋子さんが監修。展示作品がばっちり網羅されています。
展覧会に足を運べなかった方、レポートを読んで気になったけどもう終わっているのか...という方、是非チェックしてみて下さい。

展覧会の公式ホームページへ(BGMが流れますのでご注意下さい)

関連リンク

ベルギー王立図書館所蔵 ブリューゲル版画の世界
美術館「えき」KYOTO
「ブリューゲル版画の世界」展公式ページ(Bunkamura)


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