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京都で遊ぼうART スタッフブログ

京都地域の美術館・博物館の情報サイト「京都で遊ぼう ART」のスタッフによるブログです。

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「お知らせ」アーカイブ

新国立美術館
東京に行く用事がありまして、併せて9月に京都で開催される「ワシントンナショナル・ギャラリー展」を観に行ってきました。

朝9:00すぎ。
東京・六本木にある新国立美術館前には、開館の10:00を待つ人たちがちらほら。
授業の一環できたと思われる中学生から上は40~50代ぐらいまでと、訪れていた人の年齢層は幅広いようです。

9:30の開門後、チケットを購入し、展覧会場に移動します。
すでに招待券を持っていた人で行列が出来ていましたが、会場内へはすぐに入ることができました。

チケットと入り口のポスター
さて、私は「ワシントンナショナル・ギャラリー展」は、正直美術に関する知識は皆無なうえ、特に予習もしてこなかったという有様。
「どれが初公開なのか、わからないまま観終わりそうだな」と考えながら会場内へ入りました。

展示されている作品83点のうち50点がは日本初公開!
これはとてもすごいこと!

今回の展覧会は、なんと12年ぶりの開催だそうです。しかも、83点のうち50点が日本初公開!

これは帰宅後に知ったのですが、ワシントン・ナショナル・ギャラリーでは、作品寄贈者の意向などにより所蔵作品の多くは、貸し出しが厳しく制限されているそうです。
その中でも「常設コレクション作品9点」「紙を支持体とした作品」の展示は滅多に無いことだということです。

紙を支持体とした作品(素描、水彩、版画)は、「作品保護というのが主な理由」でワシントン・ナショナル・ギャラリー内ですら滅多に展示されないらしく、これらの作品は1作品あたりたった15回までしか館外へ貸し出ししてはならない、という規定もあるとか。これを知ると、大事に拝みながら観るべきだったと思いました。京都開催時に足を運ぶ時には、そうやって観る事にします。

さらに、「常設コレクション作品」の9点の貸し出しは、ワシントン・ナショナル・ギャラリー史上最多だそうで、館長も「70年におよぶワシントン・ナショナル・ギャラリーの歴史上かつてない、そしてこれからもないであろう」と言わしめる、空前の質と規模だとのこと。
それだけ言われると、主催者側のとんでもない苦労が伺えます。

その中には、昔美術の教科書で見かけた、フィンセント・ファン・ゴッホの《自画像》、ポール・セザンヌの《赤いチョッキの少年》もあります。この辺のラインナップを観ると、「学生時代の美術の授業で観たわー」と昔の友人と再会したような懐かしさを思えました。
まさか、これらが日本初公開の作品の一部だったとは、学生時代の私は露知らず、教科書を見ていたことでしょう。

会場内の個人的おすすめポイントを紹介!

まず、構成は「印象派登場まで」「印象派」「紙の上の印象派」「ポスト印象派以降」の4部構成です。
3部目の「紙の上の印象派」に15回しか貸し出されない
紙を支持体としたの作品が並んでいます。

さて、少し前の文で「予習もしてなし、どれが初公開なのかわからない」と書きましたが、それは中に入って少ーしだけ解決できました。
日本初公開作品らしき物の一部には、作品の特徴やモデルの話など、解説パネルが添えられていました。ポイントとなる作品やおすすめの作品には付けられているようです。チェックしたところ、23点ほどにこのパネルが添えられていました。
京都開催時もおそらくあると思いますので、予習無しでも少しは楽しめます。もちろん、予習はしたことに越したことは無いのですがね(汗)。

それと、個人的におすすめしてみようと思う見方。
観に来ていた方のほとんどが、作品を間近で観て去っていってしまっていたのですが、私は、「間近で観る。次に遠目から観る。」を途中から行っていました。
作品の中には、遠目で観ると、全体の雰囲気やその写真のようなリアルさが分かるものがありました。
遠目から観ておすすめだったのは、ギュスターヴ・カイユボットの「スキフ(一人乗りカヌー)」や点描を使ったジュルジュ・スーラの「オンフルールの灯台」「ノルマンディのポール=アン=ベッサンの海景」です。
スキフは、最初「写真!?あれ?」と思ったくらいに、水面にリアルな透明感をありました。
スーラの2作品は、間近で見た丁寧な点描が作り出した、全体の優しい雰囲気に「なんか和むわー」とのんびりとした気分になりました。

特に、新国立美術館では広めの部屋になると真ん中にベンチがありました。腰掛けてのんびりと見渡すには打ってつけです。
京都開催時にも同じようにあるかは分かりませんが、無くても空いている時には、遠くから景色を見るようにゆったりと眺めるのもまたひとつの展覧会の過ごし方としておすすめだと思います。
せっかく1500円払うのだし、ここは満喫して心が「これでもか!」というくらいに満たされてから出ましょう!

最後はショップでの戦利品を紹介!

最後のショップでは、以下のものを購入しました。

ショップで買った限定グッズ
  • A5サイズのクリアファイル(400円)
  • ポストカード(100円)
  • 付箋セット(500円)
付箋は社内で大々的に活用したいと思います。
これでARTスタッフを少しでも絵画に触れさせることできそうです。

この他にも、ミニ額縁入り複製画やシール、マグネット、アメリカのお菓子、絵画をテーマにしたキャンディの詰め合わせなどが売っていました。
グッズのラインナップ・詳細は公式サイト「ワシントンナショナル・ギャラリー展」でも紹介されています。ご参考ください。

東京開催は、9月5日で終了し、9月13日はいよいよ京都市美術館すべてがやってきます!
ここで大事なので、もう一度言っておきます。

「12年ぶりの開催!」
「出展作品83点のうち50点が日本初公開!」
「常設コレクション作品9点の貸し出しは、『70年におよぶワシントン・ナショナル・ギャラリーの歴史上かつてない、そしてこれからもないであろう』という規模!」
「紙を支持体とした作品は、たった15回しか貸し出してはならないという制限のうちの大切な1回!」

こんな貴重な機会がすぐ近くに来ます。
是非、足をお運びくださいませ!

ワシントン・ナショナルギャラリー展
印象派・ポスト印象派 奇跡のコレクション

京都展:2011年9月13日(火)~11月27日(日)
会場:京都市美術館
(京都で遊ぼうARTではまた追って詳細をご紹介します!)
夏休み、いかがお過ごしですか?節電が叫ばれる今年の夏、それでも暑い!そんなときは、美術館で涼むのはいかがでしょうか。
今回は、相国寺承天閣美術館で開催されている「ハンブルク浮世絵コレクション展」に行ってきました!

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この展覧会は、ドイツの北部にあるハンブルク美術工芸博物館に所蔵されている5,000点以上にも登る浮世絵コレクションのなかから、前期100点・後期100点の計200点を選りすぐって日本で「里帰り」公開しているもの。

約150年前、この博物館の初代館長だったユストゥス・ブリンクマンさんという方がウィーン万博で日本美術に出会い、その表現や職人の技術に大変感銘を受け、日本人の美術商の協力の元で収集をはじめたのがコレクションのきっかけだそう。
当時はちょうどヨーロッパではフランスのアール・ヌーヴォーのように新しい美術を生み出そうという動きが盛んで、その上で構図や表現がとても斬新に感じられた日本美術は大変大きな影響を与えていました。
ドイツでも「ユーゲント・シュティール」という同じような動きがあり、ブリンクマンさんもドイツの美術工芸界を改革するよい手本と捉え、優れた日本美術の収集をしたといわれているそうです。

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入口には広重・歌麿・写楽・北斎のタペストリーが!
そう、この展覧会には誰もが名前を聞いたことがあるような浮世絵の有名絵師の作品が数多くラインナップされているんです!

主に展示は浮世絵の祖といわれる初期の鈴木晴信の作品から、年代を追って、喜多川歌麿、東洲斎写楽、葛飾北斎、歌川広重、そして江戸末期の歌川国芳や河鍋暁斎まで、ほぼ浮世絵の歩んだ歴史を概観できるようになっています。(ここに挙げた作者だけでもものすごいですが...)
しかもその殆どは、色もくっきりとのこっている状態のよいものばかり。
カラフルなグラデーションや着物の文様もよくわかります。
作品も、有名な広重の「東海道五十三次」(これは京都・三条大橋が展示されていました。見慣れた景色の昔の姿にちょっと感慨深さを覚えます)、北斎の「富岳三十六景」や「百物語図」(「いちま~い、にま~い...」のフレーズでおなじみの番町皿屋敷の絵でした。お化けなのに何だかユーモラス)など、お馴染みの作品が並んでいました。
あのゴッホが模写をし、大変影響を受けた、広重の「亀戸梅屋敷」も!
浮世絵のオールスター展、といってもよいほどの豪華内容でした。

ふと感じたのが、題材は人気の舞台役者か、吉原の人気の遊女たち(今で言えばアイドルや人気女優のような認識のところもあったのかも)、あとは町の普通の人々の生活が取り上げられたものが多かったことでした。風景画も、人気の旅スポットが取り上げられていて、一般の人が好みそうな題材が意識されているように感じました。
ちょうど京都市美術館で「フェルメールからのラブレター展」が開催されていますが、こちらも普通の人々を題材にした作品がほとんどでした。
両方に共通しているのは、どちらも一般の人々を顧客として描かれたものであること。
日本とオランダ、全く文化は違いますが、「普通の人が美術と親しんでいた」というところが、題材選びには影響していたのかもしれません。
(面白いことに、フェルメール展の作品は17世紀のものなのですが、こちらの浮世絵も17世紀ごろから生まれたものなんだそう。同じくらいの時期なんですね)

また、今回の展示は浮世絵の製作過程にもスポットをあてた内容になっているところも特徴的でした。
浮世絵は大衆向けの印刷物ということから、あまり印刷時の過程をうかがわせるような下準備に使用したものはあまり多くが残っていないそう。
でも、今回展示されているハンブルクのコレクションでは、実際に使用された版木や絵師が注文を受けて描いた画稿(ラフスケッチ)、版下絵(下書きの絵)などもあわせて収集されており、一緒に展示されています。
これは、コレクションの際に「美術・工芸のお手本になること」を考えていたブリンクマンさんの思いによるものかもしれません。
画稿や版下絵は絵師本人が自分の手で描いているものなので、細かな筆のタッチの違いもよく分かります。(絵師の上手下手もここでレベルがわかっちゃうらしいです)

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(↑ 今回の展覧会グッズ。右は図録で、前期のみの展示品も見られます(2,500円)。左はクリアファイル。手前の猫は広重の作品。後ろのこうもりさんは実際に展示品の浮世絵に描かれているもの!どの作品にいるか探して見てください。)

特に興味深かったのは「校合刷」と呼ばれるもの。主線部分だけを彫った版木の一番最初の試し刷りで、この時点で絵師が実際に印刷を行う摺師に色指定や修正指示をするのだそう。
どうしても何回も刷っていると版木が磨り減ってしまうので段々線がつぶれてきてしまうのですが、最初の刷りだけあって線がとてもシャープ。版画なのに、元の下絵の細やかなタッチが見事に再現されているのがわかり、版を作った職人さんの腕のよさが伝わってきます。
(隣に完成作品が並んでいるものもあるので、比べて楽しめますよ!)

また、線画に使う色も黒ではなくわざと藍色で刷っていたり、と細かな工夫も紹介されていました。
実際に作品を作る工程も、版木を使う順番に並べて展示されていたり(版木のどこに色をつけているか、などもわかります)
ただ絵を見ているだけではわからない部分もわかる、とても面白い展示内容だったと思います。
絵師だけではなく、それを作品に仕上げる職人さんも凄い!と思える展覧会でした。

展覧会は9月11日まで。

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また、8月21日までは、期間限定の特別展示として、伊藤若冲の版画作品「玄圃瑤華(げんぽようか)」も展示されています。こちらは一般の浮世絵(凸版印刷)と違い、主線部分を彫っておき、水でぬらした紙を版木に貼り付けて上から墨をこすりつけるという「拓版刷り」という方法で製作されたもの。こちらも版木と一緒に紹介されています。(現役で営業中の老舗の木版印刷会社さんの所蔵品です!)
こちらもあわせてぜひ。
(上の写真はその「玄圃瑤華」の図柄をあしらったミニファイル。5、6種類ほどあります)

※なお、展示室では浮世絵のほか、通常展示の伊藤若冲による金閣寺大書院の障壁画なども見ることができます。

関連リンク

日独交流150周年記念「ハンブルク浮世絵コレクション展」
相国寺承天閣美術館
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