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京都で遊ぼうART スタッフブログ

京都地域の美術館・博物館の情報サイト「京都で遊ぼう ART」のスタッフによるブログです。

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「アートの楽しみ方」アーカイブ

10月8日から京都文化博物館で始まった「ナポリ・カポディモンテ美術館展」。
先日はチケットプレゼントも行いましたが、とても多くの方にご応募いただきました。ありがとうございます!
さて、「京都で遊ぼうART」ではチケプレの際にアンケートをとっているのですが、今回はそのアンケートの中でお伺いした「気になる作品」について、ピックアップしてみようと思います。

パルミジャニーノ『貴婦人の肖像』


napoli_antea.jpgパルミジャニーノ
《貴婦人の肖像(アンテア)》
(カポディモンテ美術館蔵)
さて、一番人気だったのは...やはり、チラシやポスターにもなっている、パルミジャニーノの『貴婦人の肖像(アンテア)』でした。

《アンケートより》
・ 「ポスターのインパクトが非常に強かったです。」
・ 「初見で美しさに引き付けられたので。」
・ 「展覧会を紹介する番組でナポリの少年が必ず恋をする美女と聞きました。」
・ 「じっと見つめていると、逆にこちらの心の中を覗かれているような、少し不安な気持ちになりますね。」
・ 「本当に細長い絵なんでしょうか?」

やはり看板娘効果か、インパクトが非常に強かったようですね。
じっとこちらを真っ直ぐに見つめてくる、大きな瞳の女性。確かに、目の前にしばらくいると心を見透かされてしまいそうで、ちょっとどきどきしてしまう、そんなまなざしが印象的です。
モデルの彼女は作者・パルミジャニーノの恋人だった「アンテア」という女性だと言われていますが、その根拠はなく、本当のところははっきりしません。

■ マニエリスム
「細長い絵」というご意見は、「マニエリスム」のことを指していらっしゃるかと思います。
作者のパルミジャニーノは、ルネッサンスとバロックの丁度間「マニエリスム」の時代を代表する画家です。

ルネッサンスの最盛期、構図や表現の形がきちんと確立され、芸術はひとつの完成形を見せたといわれました。特に、ミケランジェロの表現手法が最も高度とされ、それが基準とされました。
「こういう表現が正しい」という、芸術の表現手法。これを「マニエラ」と呼びます。
その後の芸術家達は、この「マニエラ」をことさらに重視するようになります。「マニエリスム」の語源はここにあります。

確かに、セオリーや枠を踏まえることは悪いことではありません。
しかし、次第に技術へのこだわりは極端なものになっていきます。時には、無理やり「マニエラ」の構図や表現の枠に合わせようとし、結果妙に一部が不自然に大きくなったり、人間の体が「何頭身あるの!?」というくらい縦伸びしているような、非現実的な表現がされるようになったのでした。(他にも、学問の影響など色々な要因はあるようですが)

因みに、「マンネリ」の語源もこれ。「みんな同じ形(マニエラ)にばかりこだわるので、中身の無い同じようなものばかり出来てしまった」ので、それがなまって「マンネリ」になったのだとか。

この『貴婦人の肖像』も、よく見ると微妙におかしなところがあります。
何だか彼女の右肩だけ、妙に肩幅があるように見えませんか?
少し肩を前の方に向けている...のかもしれませんが、それにしても妙に右だけが筋肉質な男の人のように大きく見えてきます。
もっとよく見ると、顔のパーツ配置も若干歪んでいるような感じも...
是非、本物を見て、確かめてみていただきたいと思います。

■ パルミジャニーノ(1503-1540)
イタリアのパルマ生まれの画家。名前は直訳すると「パルマっ子」(当然あだ名)。
尊敬する画家はラファエロ。確かに言われてみると何となく似ているような感じもします(実際、ラファエロの自画像のコスプレ?という自画像も描いてます...とにかく好きだったんでしょうね)
それはもうとんでもない美少年だったようで、彼自身も「自分はイケメン!」と自覚していたとか...要するに自信家でナルシスト。癖が強すぎます。
とにかく変わった人で、普通自画像を描くときは平らな鏡を使うところ、反抗したかったのか何なのか、わざわざ凸面鏡に写した姿を描いていたりします。
そんな彼ですが、37歳の若さで病で亡くなってしまいます。晩年は何故か絵ではなくて怪しい錬金術にハマり、綺麗な美少年はどこへやら、まるで別人のような姿だったとか...。


関連リンク

ナポリ・宮廷と美 カポディモンテ美術館展
京都文化博物館
【予習】「ナポリ・カポディモンテ美術館展」(10月8日~/京都文化博物館)を予習!
カポディモンテ美術館展 フライヤーのサムネール画像 夏の猛烈な暑さもひと段落、秋らしい空気を感じられるようになってきましました。
秋といえば...そう、芸術の秋!そろそろ京都にも、芸術の秋らしく注目の展覧会が目白押しです!

今回は、そのひとつ。
現在東京の国立西洋美術館で開催中、そして10月9日から京都文化博物館で開催される「ナポリ・カポディモンテ美術館展」について、ちょっと予習してみたいと思います。
(もちろん後日、展覧会情報ページにも追加しますので、お楽しみに!)

「カポディモンテ美術館」って?

何だか舌を噛みそうな名前ですが、カポディモンテ美術館は、南イタリア・ナポリにあるイタリアを代表する美術館です。
「カポディモンテ」というのは「山の上」の意味で、その名の通り街を見下ろす丘の上にあります。
1738年、ブルボン家のカルロ7世(後のスペイン王カルロス3世。当時南イタリアはスペイン王家の支配下にあった)が建てさせた宮殿が利用されていますが、面白いのがこの宮殿が元々美術品を収納・展示するために建てられたということ。
カルロの母はイタリアの名門貴族・ファルネーゼ家の娘で、彼女から受け継いだ膨大なコレクションのために建てさせたのです。現在もこのファルネーゼ家、ブルボン家のコレクションを核に、収集が続けられています。

展覧会の見どころは?

初来日!
カポディモンテ美術館のコレクションは、今回が初来日となります。
巡回も東京と、今回の京都だけです
イタリア絵画の展覧会はよく見かけますが、「ナポリ」の絵画に絞るとなかなか無いのでは?

ルネッサンスからバロックまで、絵も彫刻も工芸もずらり。
イタリアといえば!やはりルネッサンスは外せません。そこからバロックにいたるまでの、16~17世紀のコレクションが中心に並びます。絵画だけでなく、彫刻や工芸品もあるというのが、コレクションのバラエティを感じさせます。
特にルネッサンスとバロックの間、「マニエリスム」といわれる時代の作品がちょっと気になるところ。ちょうど過渡期にあたる時代なのですが、構図に懲りすぎて色々おかしな表現になってしまったり、人の身体が「こんな体勢絶対無理!」といいたくなるような感じに描かれていたりします...気になる方はどうぞ会場で。

もちろんラインナップも豪華。有名画家の作品が一堂に。
出品作品を見てみると、ティツィアーノ、パルミジャニーノ(チラシの絵の作者)、ヴァザーリ、エル・グレコ...どこかで聞いたような作者の名前がずらりと並んでいます。
海外の美術館コレクションならではの、豪華ラインナップ。西洋絵画がお好きな方、必見です!
(スタッフとしてはパルミジャニーノが日本に来る!というだけでレアなような気がします...)

今後随時、スタッフブログにてこの「カポディモンテ美術館展」がより楽しめる予備知識をご紹介していく予定です。
もちろん、展覧会の情報ページも後日「京都で遊ぼうART」に掲載します!
チケットプレゼントも予定しておりますので、どうぞお楽しみに!

関連リンク

京都文化博物館
ナポリ・宮廷と美 カポディモンテ美術館展 ルネサンスからバロックまで

GX005_L.jpg8月7日は暦の上では立秋、いよいよ秋の始まり、のようですが...現実にはまだまだ夏真っ盛りといった様子。
そんなときに浴衣姿の人を見ると、何だかとても涼しげに感じますよね。
そんな夏の風物詩、浴衣姿でこの夏は美術めぐり、というのはいかがでしょう?

先日もご紹介させて頂いている「京都藝術 KYOTO ARTS 2010」(8月1日~29日)では、期間中、「京都藝術夏祭り」として、毎週土曜日限定のスペシャルプログラムが開催されます!
内容は各会場によって様々。展示やイベントはもちろん、アーティストさんが案内してくれるギャラリーツアー、そしてパーティーにトークイベントなど、それぞれの会場の違いや個性がたっぷりの催しが目白押しです!

お目当ての会場・時間を狙って駆けつけてもよし、ふらりと何かやっているところに立ち寄ってもよし、屋台めぐり感覚ではしごしてもよし!

また、期間中に浴衣姿で来場すると、アーティストお手製の特製うちわもプレゼントしてもらえる特別企画も実施されます。
(各会場それぞれ1日5名限定。数に限りがあるのでお早めに!)

詳しいプログラムは公式ホームページにも掲載されているので、是非チェックしてみて下さい!
(なんと深夜にもイベントを企画しているところもあるようです!)

「京都藝術夏祭り」

開催日:8月1日~29日の毎週土曜日(8/7、14、21、28)
※時間は各会場で異なります
※うちわの引渡しについては、各会場にてお尋ね下さい
プログラムスケジュール、参加会場についてはこちら!
「京都藝術 KYOTO ARTS 2010」についてはこちら!

浴衣姿で美術鑑賞なんて、まさにこの時期しかできない楽しみ方。
折角の機会、浴衣姿でアートな京都の夜を楽しんでみてはいかがでしょうか?


他にも今週末は京都でアートなイベントが目白押しです!

「京の七夕」(鴨川、堀川(二条城)会場)

竹や光を使ったアートモニュメントが堀川に出現!京都の夜を光のアートが幻想的に演出します。
また、二条城内では「米米CLUB」のボーカルで現代アート作家としても才能を発揮している、石井竜也さんによる展覧会「顔魂~KAODAMA~」も特別開催されています。夜間には一部無料開放も!
※着物・浴衣特典も有り!

京の七夕(http://www.kyoto-tanabata.jp/index.html

■京の七夕ツイッターアカウント(http://twitter.com/kyonotanabata


「五条坂・陶器まつり」

焼き物の町、清水寺前の五条坂(ちゃわん坂)周辺では、今や夏の風物詩となっている「陶器まつり」が開催。一帯が約400もの出店数でにぎわいます。
若手作家も多く参加しているほか、思わぬ掘り出し物に出会えるかも...
周辺には、河井寛次郎記念館清水三年坂美術館近藤悠三記念館などのミュージアムもあります。
京都の歴史あるアートストリートに、この機会に繰り出してみては?
京都・五条坂 陶器まつり2010 公式サイト
(周辺の見どころガイド、地図もあります!)

詳しくは姉妹サイト「京都で遊ぼうSTAY」のスタッフブログでもご紹介しているので、こちらも是非ご覧下さい!
ちなみに京都の音楽シーンも8月はアツくなっている模様。音楽を楽しみたい!という方は「京都で遊ぼうMUSIC」をチェックして下さいね!



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