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京都で遊ぼうART スタッフブログ

京都地域の美術館・博物館の情報サイト「京都で遊ぼう ART」のスタッフによるブログです。

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2011年12月アーカイブ

flyer_everyman.pdf.jpg「ト、ト、トリスのハイボール♪」
ザ・ドリフターズの替え歌が流れるこのウィスキーのCM、見たことがある方も多いのではないでしょうか?

この商品はもともと1960年代にヒットしたサントリーの同名商品のリニューアル版。
発売当初に生まれたユーモラスなおじさんキャラクター「アンクルトリス」は、現在のリニューアル版にもしっかり顔を出すなど、おなじみの存在となっています。

この「アンクルトリス」のCMを生み出した主要メンバーの一員だったのが、当時サントリーでコピーライターとして活躍していた、エッセイストの山口瞳と、アンクルトリスをデザインしたデザイナーの柳原良平でした。
「アンクルトリス」は初登場時から人気となり、毎日産業デザイン賞、電通賞など数々の賞を受賞します。
その後、彼らはサントリーが製作した雑誌「洋酒天国」の執筆を山口氏が、表紙や挿絵イラストを柳原氏が手がけ話題を呼びます。また、山口氏が「婦人画報」に連載し直木賞も受賞した代表作「江分利満氏の優雅な生活」をはじめとした著書のイラストも、柳原氏が手がけています。

今回、その山口氏・柳原氏の手がけた広告作品を集めた展覧会が、京都芸術劇場春秋座(今日と造形芸術大学内)にて開催されます!
12/17に同じく春秋座にて開催されるエッセイミュージカル「江分利満氏の優雅な生活」の関連企画として行われるこの展覧会では、柳原氏が手がけた山口氏著作本の表紙原画や、「江分利満氏~」の広報チラシ原画、そして「アンクル・トリス」が登場したCM映像など、関連する作品の数々が紹介されます。

3日間だけの限定開催です。ぜひチェックを!

エッセイミュージカル「江分利満氏の優雅な生活」特別企画
EVERYMAN(エブリマン)氏の時代~山口瞳・柳原良平展~

日時:2011年12月14日(水)~12月16日(金) 11:00~17:00
※ 12月17日(土)は、ミュージカルの公演チケットをお持ちの方のみ、13:00より入場・鑑賞可能です

料金:入場無料(12/17は公演チケット購入の方のみ入場可)

会場:京都芸術劇場 春秋座 ホワイエ内(京都造形芸術大学キャンパス内)
〒606-8271 京都府京都市左京区北白川瓜生山2-116
【アクセス】
市バス:3、5、204系統にて「上終町京都造形芸大前」下車すぐ
叡山電鉄:叡山線「茶山駅」より徒歩10分

ミュージカル「江分利満氏の優雅な生活」-昭和の日本人-

直木賞を受賞した山口瞳の代表作を原作に、数々のミュージカルを手がけてきた竹邑類の演出、山口瞳の息子・山口正介の監修にて上演するミュージカル。
米米CLUBのジェームス小野田が主演し、昭和の酒場を舞台に愚痴をつぶやきながら、昭和の哀愁・自由さ・優雅さをユーモアたっぷりに演じます。

日時:2011年12月17日(土) 14:00開演(13:30開場)
会場:京都芸術劇場 春秋座
料金:一般5,000円、シニア(60歳以上)4,500円、学生&ユース(25歳以下)1,500円(限定200席)
※シニア・学生・ユースは証明書をご提示下さい

チケット取り扱い:京都芸術劇場チケットセンター(076-791-8240/平日10:00~17:00)

お問い合わせ

京都造形芸術大学 舞台芸術研究センター
TEL:075-791-9207

story3.jpg同志社大学の経済学部の学生さんが中心となって開催している、若手アーティスト支援型オークション「Art Auction STORY...」。その第三弾が開催されます!

Art Auction STORY...とは?

日本では、アーティストを志す人は多くいるものの、美大・芸大を出ても作品の流通する現場やそれを見る社会・人との接点が十分とは言えず、若手・新人のアーティストが活動しづらいという現状があります。
それを打破すべく、「もっとアーティストが活動しやすい社会作り」「身近にアートのある生活」をテーマに、より多くの人とアーティストが交流し、作品だけでなく人と人がつながる出会いの場として開催されるのが、このアートオークションです。
入場料もなく、気軽に展覧会を見に行く感覚で参加できますよ!

また、作品のセレクトは運営している同志社大学の学生さんが中心に行っています。
学生さんが、ストレートに「これいいな!」「おすすめしたい!」と思った作品が並んでいます!
そのセレクトセンスも見所です。

お気に入りの作品に出会いに、ちょっとのぞきに行ってみてはいかが?

story2-1.jpg
写真は前回のもの)


Art Auction STORY...vol.3

Preview(作品展示)

【第一期】
日時:2011年12月1日(木)~12月10日(土) 11:00~21:00
会場:ラクエ四条烏丸 3階
       
【第二期】
日時:2011年12月11日(日)~12月16日(金) 9:00~19:00 ※11日は12:00~
会場:同志社大学今出川校地 寒梅館B1ギャラリー
※ 12月13日(火)19:00~には、出品作家によるギャラリートークも開催!

参加費:いずれも無料

Auction(オークション)

日時:2011年12月17日(土) 15:00~17:00
会場:同志社大学 新島会館 2階ホール

※「新島会館」
同志社大学の祖・新島襄の生家の敷地内にあるホール。
目の前には和洋折衷の明治建築で新島が暮した旧邸(京都市有形文化財)が見えます。

参加費:無料

出品アーティスト(敬称略)

森田由美/マエダユウキ/えんどうあやこ/能條雅由/ヒオキリコ/前田龍一/酒井遥/奥田耕司/矢野衣美/ 柴田大輔/岡本里栄/福井亜美/松井友佑/但馬摩衣子/北嶋遥
※ 公式サイトTOPページで作品が見られます!

詳細・お問い合わせ

【Art Auction Story... 実行委員会】

602−8580 京都府京都市上京区今出川通烏丸東入

同志社大学経済学部 西村理研究室
公式サイト:http://storyhome.jp/


引き続き、「川西英コレクション収蔵記念展 夢二とともに」(京都国立近代美術館)のレポートをお送りします!

→(1)川西英と竹久夢二の交流と絆


デザイナー、アーティスト...近代の芸術家・竹久夢二の真の姿。

記者発表の際に、企画担当の山野学芸課長が強調されていたのは、

「この展覧会を通して、「近代美術史における竹久夢二」をきちんと位置づけたい」

ということでした。

実はこれまで、竹久夢二の展覧会は国立のミュージアムで開催されたことがなかったそう。
デパートなどではよく展覧会は行われていますし、私立の美術館もある竹久夢二。正直意外です。
というのも、夢二はあまり大掛かりな絵画作品を残していなかったため、画家としてはきちんとした評価をされていない傾向があったからなのだそうです。

竹久夢二と聞くと、やはり美人画や、女性をモチーフにしたイラストレーション(挿絵)作品のイメージが一般的ですし、現在も多くのファンを集めています。
しかし、竹久夢二はそれだけの作家ではない。単なるイラストレーターでも美人画家でもない。
一人の近代日本美術を代表する芸術家である。
今回の展覧会では、そんな、今までの一般的な夢二像とは違った作品も展示されています。

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例えば、今回の展覧会の目玉のひとつともなっているのが、夢二の肉筆画。
こちらの三点は今回が初公開となるのですが、イラスト風の作品に見慣れていると少し驚くのではないでしょうか。
少ない線描でとしっかりした筆のタッチで描かれた作品は、まさに日本画の技法。
イラストだけではない、「画家」としての竹久夢二が見えてきます。

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また、面白いのがこちら。
「これが竹久夢二の作品!?」と驚かされるような、まさに西洋画然とした作品です。
実は夢二は西洋画にも興味をもち、積極的にその技法を会得しようとしていたのです。



逆に夢二は日本画の技法をヨーロッパの美術学校でレクチャーしていたこともありました。
こちらはドイツのバウハウスを創立したヨハネス・イッテン氏に招かれて彼の美術学校を訪れた際に描いたもの。同じモチーフを様々な技法で描き分け、違いが分かるようにしています。


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こちらは、夢二がパターンをデザインした千代紙。
鮮やかな色使いが印象的。とてもモダンで、今市販されていてもすぐ手にとって使いたくなるようなものばかりです。

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ずらっと並んだ本!本!本!
これ、全部夢二が装丁や表紙デザインを担当したもの。立派な作品です。

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夢二は晩年の頃、榛名山の麓にアトリエを設け、そこで産業デザイン(インダストリアル・デザイン)の研究を行おうとしていました。(上写真はその計画時に描いた作品)

夢二は早くから本の挿絵や広告デザインなども手がけていたこともあって、早くから産業デザインの重要性を意識していました。そこで、自分のデザインした実用品...千代紙やポストカード、小物入れといった雑貨類を自分のプロデュースしたお店で販売する、というところまで計画していたのです。
(実際には夢二が病没したために実現しませんでしたが)

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現在、ミュージアムショップや雑貨のセレクトショップなどで、アーティストデザインの商品などは取り扱いがされていますが、夢二は戦前に既にそれを計画していたのです。
一人のアートプロデューサーとしての夢二の顔が、素敵なデザイン作品のなかから見えてきます。

夢半ばで没してしまった夢二。もう少し彼が長く生きていたら...彼の評価はまた違っていたものになっていたかもしれません。

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きっと今回の展覧会は夢二の展覧会に通い詰めている!なんて大ファンの方にも、きっと新たな発見や驚きを感じることができるものになっていると思いますよ!


関連リンク

川西英コレクション収蔵記念展 夢二とともに (11/11-12/25)
京都国立近代美術館

アートを支える人たちのことば。ART STAFF INTERVIEW Vol.1:山野英嗣(京都国立近代美術館)
(今回の展覧会の企画担当・学芸課長の山野さんへのインタビューです!展覧会のお話も詳しくお伺いしていますのでぜひご一読ください。)


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