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京都で遊ぼうART スタッフブログ

京都地域の美術館・博物館の情報サイト「京都で遊ぼう ART」のスタッフによるブログです。

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2010年12月アーカイブ

実際の展覧会やイベントの様子をご紹介するレポートコーナー。
今回は、本当にお待たせして申し訳ありません!11月13,14日の二日間、みやこめっせで開催されていたアートイベント「artDive#03」に、スタッフS(something)が行って参りましたのでレポートします。かなり長くなってしまったのですがそこはどうぞご容赦下さい...

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KYOTO ART FESTA 「art Dive #03」 @みやこめっせ
(2010/11/13-14)

昨年12月、今年5月、そして今回と、3回目を向かえた「artDive」。関西を代表するアートイベントとして、大分定着してきた感を受けました。公式でのお知らせの様子を見ていた限り、今回は出展者の枠もかなり早い段階で埋まっていたようです。
取材は、2日目の11月14日(日)にお伺いさせて頂きました。

artdive03-1-1.jpgちなみに今回は「京都で遊ぼうART」もチラシを置かせていただきました!(右写真)

ありがとうございます!
おおー、何だかちょっと出展者の気分。




artdive03-1-2.jpg前回参加されていたAlphactさんのチラシも発見!
今回は丁度同じ日に、大阪で新作舞台「SHIKI」が上演されていたので、artDiveの後に舞台を見に行くと割引!という企画があったようです。
(ちなみに12月17日にも東京公演があるそうなので、見逃しちゃった方はこちらへ!)
前回 artDive#02のときのインタビューはこちら


「京都で遊ぼうART」は第1回から続けて告知のご協力&取材をさせて頂いていますが、今回は、何となく「大分定着感が出てきたかな...」という感じを受けつつ、新しいことをしよう!という気概も見えたような気がした1日でした。

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今回は入ってすぐの入口のところに、「コミュニケーションスペース」が設けられていました。
第2回に登場したパフォーマンスステージと、休憩用のカフェスペースが合体したもの。ちょうどカフェスペースの椅子に座って一休みしながら、パフォーマンスを楽しむことができる、という趣向でした。
(パフォーマンス時は緑のカーペット上がステージに変ります)
隣にはライブペイントのブース(写真右)もあるので、ちょっと休憩しながら、絵が出来上がっていく様子をじっと眺める...なんて楽しみ方もできます。
ライブペイントはじっと眺めているのが楽しいものだと思うので、座って見られるのはありがたいですね。

パフォーマンスは、今回この二組を見ることが出来ました。

artdive03-1-6.jpgサッカーボールを使って様々な技・パフォーマンスを見せてくれる、フリースタイルフットボールチームの「ArtiSTARE」(右写真)。
普段は関東拠点に活動されていて、Jリーグの試合にも出演したそう。
非常に観客と近い位置まで行ってパフォーマンスをしてくれていたので、時々お客さんの方にもボールが転がってくる、なんてハプニングも。その分とても迫力を感じました。

artdive03-1-7.jpgそして、前回ArtDive#2にも出演していた「HARMONISM」!(左写真)
刷毛付きギターをかき鳴らしたり、踊ったりしながら絵を描いてしまう、「音楽+アート」なアーティストさんです。
迸るエネルギーをそのままキャンバスにぶつけるようなパフォーマンスはやはり釘付けになります!描いているうちに段々絵が「ものすごい状態」になっていくのはご愛嬌。
あっという間に周囲に人が集まってきて、大いに盛上がっていました。
そういえば、今回初めてご本人の声をお聞きしました(笑)
※12/11・12に、大阪で開催される「BODAIJU FESTA」に出演予定!気になった方は足を運んでみて下さい!→http://fes.bodaiju-cafe.com

展示ブースも、今回ももちろん力作揃い!

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artdive03-1-8.jpg今回は、何人か合同で出展した「ミニグループ展」のような雰囲気のところも以前より多く見かけた印象です。
例えば、こちらは成安芸術大学の学生さんの有志グループによるブース(三枚のうち下の写真)。それぞれメインのジャンルやスタイルが違うアーティストさんが参加されているので、並んでいるものも実に様々。バラエティ豊かでした。
どうしても、イベントに参加するには費用がかかるのでその節約も兼ねて...という面もあるようなのですが、こんな風に複数で参加すれば準備も楽しいですし、一人より参加しやすいかもしれませんね。


もちろん、アートイベントの醍醐味・壁への即興ペインティングや、作品制作の実演をされている方も見かけました。
artdive03-1-10.jpg中には、PCモニターとペンタブレットを持ち込んで、製作実演をされているデジタル型のアーティストさんも!iPadを使って過去の作品を閲覧できるようにされている方もいました。おお、時代を感じますよ...


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また、関西圏の美大生による支援団体・「SHAKE ART!」のセレクトギャラリーや、全国各地のアーティストさんによるポストカードを展示販売する「Arts*Labo」も出展していました!前回に引き続きの参加です。
SHAKE ART!はここだけギャラリーがひとつ引っ越してきたような雰囲気、Arts*Laboは市場のバザールのような熱気。毛色がまったく違ったものが隣接していて面白かったです。
(SHAKE ART!の展示については、別記事で改めてご紹介しようと思います)


今回印象に残ったのはアーティストの側からお客さんの方に歩み寄る、アプローチしている企画や、試みが増えていることでした。

artdive03-1-14.jpg例えば、見に来た人に気に入った作品に投票をしてもらって、その票数に応じた時間だけ、左右の絵を少しずつ仕上げていくという試みをされている方がいました(右写真)
お客さんが参加してこそ完成する絵。イベントを上手に利用した自主企画です。

他にも、お客さんに指示を出してもらってパフォーマンスをする、という試みをされている方(なんと展示品は「自分」!)や、予め作った作品を販売するのではなく、お客さんに作品を作ってもらう、という方法をされている方もいました。要するにワークショップです。

ワークショップといえば、今回は小鳥のペーパークラフトを作る体験制作が開催されていました。(下写真)
これには、実際に私・スタッフSも参加させて頂きました!(写真には写っておりませんが)
実際に設計をしたペーパークラフト作家さんが丁寧に教えて下さったので、手先の不器用さには定評がある(?)私でも、ちゃんと完成することができました。
ちなみに...ツバメです。色塗ってないから分かりにくいけど...(手前のがスタッフS作です)

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そういえば、じっくりと時間をとって「ものをつくる」という体験をしたのは久々だったような気がします。小さい頃は図工の授業とか大好きだったなぁ...なんてしみじみ。
あの頃の楽しさを、ふと思い出すことができたような気がしました。
これって、人がアートに近づくとても大きなきっかけですよね。
「ものをつくる」「アートする」ということは、決して敷居が高いものではないんです。やろうと思えば、手の届くところにあるんです。それに改めて気づかされたような気がしました。

そして、アーティストさんと本当に近くでお話することが出来たのもとても印象的な体験でした。

artdive03-1-17.jpg見る人と作る人、双方の距離が通常以上に近くなるのがアートイベントの一番の特色。
ですが、やはりどうしてもただ展示や販売をしているだけだと、限界があると思うのです。

慣れている人なら良いのですが、初めてアートイベントに足を運んだような人、あまりアーティストと話す機会の無い人にとっては、正直なかなか声をかけるのにも勇気が必要。
どうしても、気が引けてしまって、どこか壁が出来てしまうところも無いとはいえません。

artdive03-1-18.jpgその点、アーティストの側から歩み寄る...一般の人がスムーズに入ることができるような入口を作ってくれていたということは、とても素晴らしいことのように感じました。
きっと(私も含めて)参加された方は、アーティストは決して遠い存在ではないし、アートの世界もそんなに敷居が高いものではない、と感じたのではないでしょうか。
そしてこれはきっと、アートイベントだからこそできることなのだと思います。

以前、実行委員会スタッフの方に「アートダイブは、アートを通じて色々な人が交流を持てる場にしたい」ということをお聞きしていました。
その思いは確かに、形となって現れてきている。イベントが、参加している人の手でリアいるタイムに成長している。そんな気がしました。

次回は来年(2011年)5月の開催予定とのこと。今度はどんな「進化」が見られるのか、楽しみです!

※本当はもっと気になったアーティストさん個人を紹介したかったのですが、思うところを書いていると長くなってしまいましたので、それはまた次回に...


関連リンク

「art Dive #03」公式ホームページ


【投稿レポート】KYOTO ART FESTA artDive#03」(1)

artDive#01(2009.12)レポート

■ artDive#02(2010.5)レポート
  ・ Vol.1(プレイバック編)
   ・ Vol.2(アーティストピックアップ編)
  ・ Vol.3(「Alphact」編/パフォーマンスステージで大人気だったアーティストグループへのインタビュー!)

実際の展覧会の様子をご紹介している展覧会レポート。
今回はlicoluiseさんに、前回に引き続き上村松園展の感想レポートをお寄せいただきました!licoluiseさん、どうもありがとうございます!
前期展示のレポートはこちら

「上村松園展」 @京都国立近代美術館
(2010/11/02-12/12)


上村松園展に行ってきました。(後期編)

soshiarai_shoen.jpg 『草紙洗小町』(昭和12年)
モチーフは能の演目「草紙洗」。歌合せの際に相手に嵌められた小野小町が、その罠を見事に看破するという物語。
松園自身は表情に能らしさを表現したといい、「能楽に取材して、それを普通の人物に扱ったという点に、わたくしのある主張やら好みやらが含まれている」とこの作品を語っている。
後期松園展は、『焔』と『草紙洗小町』につきます。

前期の『序の舞』に代わって、入口では『草紙洗小町』が迎えいれてくれます。
「静」をイメージしていった私には、思いのほか大きな作品でした。上げた右手の扇から左手の草紙へと髪の流れとともに目が導かれるようです。
能の面を小町の顔としたきりっと引き締まった緊張感のある大きな作品です。
この作品の題材を知った上で観ると、更に興味深く観ることが出来るのではないでしょうか。

一方『焔』は、六条御息所の霊気が迫ってきます。
松園の作品でこのような表情の女性は他にはないのではないか。脚が描かれず、クモの巣と藤の文様の着物(藤の花は絵の具が盛り上がっています)、髪をくわえて振り向いた姿、カギになった左の小指。女の情念の凄みと哀しさ、六条御息所の生霊が松園に描かせたようです。
この作品の軸装もいいですね。

今回の『上村松園展』は、有名な松園の作品は全部観る事ができるという、かつてないまさに大回顧展です。
あと10日程で終わってしまうのが惜しいような展覧会でした。

文責:licoluise 編集:京都で遊ぼうART

上村松園展は、12/12(日)まで開催されています。
25日からの後期展示では、文章にも出てきた『焔』や『草紙洗小町』など後期だけ展示されている作品もいくつか登場しています。前期・後期両方行けば、ほぼ松園の代表作はコンプリートできます!

残りの期間もあとわずか。お見逃し無く!
(twitterでも#shoen2010のハッシュタグで上村松園展の情報が分かりますので、ご活用下さい)

なお、上村松園展については、より展覧会が楽しめる特集記事や、「京都で遊ぼうART」スタッフのレポートも掲載しておりますので、併せてご覧下さい。

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京都で遊ぼうARTでは展覧会や施設の感想や、京都のアート情報の紹介を随時募集しています。
展覧会や施設に行ってみた方、生の感想を是非お寄せ下さい!
また、アートイベントや展覧会の開催情報など、アーティストさんや主催者さんなどからの掲載依頼も随時受け付け中です!

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関連リンク

上村松園展特集ページ 「松園の前に松園無く、松園の後に松園無し」
京都ゆかりの作家「上村松園」
京遊×橋本関雪記念館 白沙村荘の庭から 第七回
【速報レポート】「上村松園展」(京都国立近代美術館)に一足早く行ってきました!
【投稿レポート】「上村松園展」(前期編)

上村松園展
京都国立近代美術館
実際の展覧会の様子をご紹介している展覧会レポート。
今回はライターのそらさんに、こちらの展覧会の感想レポートをお寄せいただきました!そらさん、どうもありがとうございます!

ベルギー王立図書館所蔵 ブリューゲル版画の世界」 @美術館「えき」KYOTO
(2010/10/22-11/23)


まさに「ワンダーランド」。一言では言い表せないブリューゲルの世界


flyer_bruegel_01.jpg日本人にも親しみのある画家ブリューゲルの作品が約150点展示されている。
とは言っても、知らない人は知らない。私もそうだが。
でも、そんなことはどうでもよい。日頃から各種展示会に足を運ぶ人はもちろん、全く美術、芸術に興味の無い人にも是非一度見ていただきたい。

副題に「400年前のワンダーランドへようこそ」とある。
まさに、ワンダーラン ド。 一言で言い表せない。素晴しいというより、すごいという表現がぴったりである。

聖書の世界、ことわざ、風刺などが一枚の版画にぎっしりと収められている。
その描写の細かいこと。横の説明を読んでも絵の中から該当する諺を探すのに一苦労である。
展示会のポスターを見ればいかに細かいかがわかるというもの。
しかも、絵が小さい。見るのだけでも大変なのによくまあこんなに細かいのを描いたなあ、と感心。
それだけではない。
風刺のおもしろいこと。自分の太ったお腹を荷車に載せて運ぶ 男。日差しをかごに入れて運ぶ男(無駄を意味する)。なんだか、吉本のネタに使えそう。ほとんど漫画、ギャグの世界。

ただ、描写されているのは人間?動物? 少々気味が悪い。
いつもなら展示会にちなんだ葉書やグッズを買うのを趣味とする私だ が、買いたいものが一つもなかった。誰かが「夢にでてきそう」と呟いていたが全く その通りである。
絵の細かさと内容のおもしろさ、グロテスクからして、「ウォーリーを探せ」と「ゲゲゲの鬼太郎」「吉本」を融合させた感じ。

gouman_brugel.jpg 『傲慢』(1558年)© KBR
実はこの展示会を夏に東京で見ているので、今回二度目である。東京では人が多く満 足に見れず消化不良で終わってしまい、京都に来たときは是非もう一度見たいものだと思っていたのだ。

で、今回じっくり見てわかったのだが、「見るのと理解するのとは 違う」ということ。
京都ではしっかり見れたが、あまりに沢山の内容で覚えきれないのである。

そういう意味から開催中何度足を運んでも楽しめる作品といえる。
これから 行こうと思っている人にアドバイスするなら、とにかく根気がいるということ。
あ と、一人より複数で行った方が不思議な世界を共有できて楽しいと思う。
この異色の 展示会、是非ご覧あれ。

文責:そら 編集:京都で遊ぼうART

「ベルギー王立図書館所蔵 ブリューゲル版画の世界」展は、残念ながら11月23日に終了しましたが、
東京のBunkamuraでも人気の展覧会だったこともあるのか、かなりの盛況ぶりでした。
(レポートを頂戴したのが終了間際だったため、掲載が遅くなってしまいました。申し訳ございません;)

レポートでも触れて下さっていますが、ものすごい細やかな描き込みと何だかグロテスクな、それでいてユーモラスな表現はブリューゲルの特徴。ハマってしまうと抜け出せない「クセになる」タイプの作品です。

「行けなかった...!」という方は、現在展覧会の公式ページから展覧会図録の通信販売が行われています。今回展覧会を企画された明治大学名誉教授・森洋子さんが監修。展示作品がばっちり網羅されています。
展覧会に足を運べなかった方、レポートを読んで気になったけどもう終わっているのか...という方、是非チェックしてみて下さい。

展覧会の公式ホームページへ(BGMが流れますのでご注意下さい)

関連リンク

ベルギー王立図書館所蔵 ブリューゲル版画の世界
美術館「えき」KYOTO
「ブリューゲル版画の世界」展公式ページ(Bunkamura)


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