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【投稿レポート】高台寺 掌美術館に行ってきました

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今回はまなてぃさんから、東山・高台寺の前にある掌美術館の感想レポートをいただきました!
まなてぃさん、どうもありがとうございます!

掌美術館に行ってきました!

京・洛市「ねね」入口

京・洛市「ねね」入口

豊臣秀吉の妻ねね(北政所)が、秀吉の没後に出家し開いたお寺である、高台寺。
掌(しょう)美術館は、その高台寺の門前にある小さな美術館です。
都路里やお箸専門店、お香屋さんなど、小さなお店の集まるショッピングゾーンである、京・洛市「ねね」の2階に掌美術館はあります。


掌美術館

掌美術館

その名前の通り、掌(てのひら)のように小さな美術館ですが、その中は秀吉とねねのゆかりの品々で満ちています。


甲冑、仏像、化粧道具ー豊臣秀吉、北政所・ねねにゆかりのある品々を間近に

■《当世具足》

美術館の中に入って、まず目がいくのが2つの大きな紅の甲冑。
これはねねの甥である、木下利房が桃山時代に身に着けていたものです。
これら2つの甲冑は、《当世具足》と呼ばれ、その名の通り当時最先端のデザインを取り入れた甲冑であったそうです。
より軽装で活動しやすい、実戦を意識した構造と、細部にまで塗りにこだわった色彩があいまって、美しさと迫力を兼ね備えた甲冑でした。
これを身につけて戦場に出向いたときの利房は、非常に威厳に満ちた姿であったのではないでしょうか。

■《霊屋本尊・大随求菩薩像》

《霊屋本尊・大随求菩薩像(おたまやほんぞん・だいずいぐぼさつ)》と呼ばれるこの厨子は、高台寺の堂のひとつ「霊屋」の本尊である、大随求菩薩像を収めた厨子です。
大随求菩薩像の他にも、千本地蔵(その名の通りミニチュアのように小さなお地蔵様がびっしり1000体集まっています!) や四天王像も中に収められており、厨子の中はまるで1つのジオラマのようになっています。
また、扉の内側には、狩野派の画家の手によって釈迦の生涯のストーリーが緻密に描き込まれてもいて、この厨子の扉を開けばいつでも、仏教の広大な世界観に触れられるような気がします。
一般に、秀吉は仏教に対して特に好意や敬意を抱いていなかったと考えられていますが、戦場にこの厨子を持って行ったという事実を考えると、戦いの世、秀吉にも実は仏様にすがりたいという気持ちがあったのかもしれませんね。そう思うと親近感がわいてきます。

■《ねねの化粧道具たち》

親近感がわくといえば、秀吉の妻ねねにも非常に親近感がわくような品々も展示されています。
ねねが朝の身だしなみに使っていたとされる、蒔絵のほどこされた優雅で美しい化粧道具たちが展示されているのも掌美術館の見どころです。
朝に起きてまずする身だしなみといえば、顔を洗うこと。
ねねは洗面道具として、角盥(つのだらい)と楾(はんぞう)を使っていました。
まず《菊桐紋蒔絵角楾》に、お湯を入れ、そのお湯を《菊桐紋蒔絵角盥》に注ぐという手順で、顔を洗っていたそうです。
角盥も楾も、黒漆の上に金粉を蒔き、菊などの秋草の紋様を浮かべさせるという、「平蒔絵」の技法を用いてデザインされています。
黒と金色の緊張感に満ちたコントラストと、金で施された菊や桐の紋様が、これら洗顔道具を非常に優雅で華麗なものにしています。
このような美しい洗面道具で朝顔を洗っていたねねは、毎日清澄な気持ちで一日を始めていたのではないでしょうか。
顔を洗ったら次はお化粧。
ねねが使っていた眉作などが収められているという、《桐紋蒔絵化粧箪笥》が洗面道具の隣に展示されています。
この化粧箪笥もまた桐紋の蒔絵が美しいです。
ねねもお気に入りの道具を使って毎朝ていねいに身だしなみをしていたと思うと、彼女も私たちと変わらない、ひとりの女性であったというような気がして、これまた親近感がわいてきますね。

菊桐紋蒔絵角楾

菊桐紋蒔絵角楾

菊桐紋蒔絵角盥

菊桐紋蒔絵角盥


以上の展示物の他にも、豊臣秀吉像(教科書に載っている、「これぞ秀吉!」という絵)や、豊臣秀吉・秀忠、徳川家康・家光の書いた朱印状、お殿様にお茶を出すときに使われていた蒔絵のお茶卓など...桃山や江戸の戦国武将たちの愛した美が詰まった品々が展示されています。

秀吉やねねに興味がある方はもちろん、戦国時代の文化に興味のある方もぜひ訪れてみてはいかがでしょうか。
学芸員の方たちもとても親切で、展示品について何か分からないことがあれば、質問するととても丁寧に解説していただけましたよ!
八坂神社や清水寺に近く、近辺には人力車が行き交うという、いかにも京都というロケーションにあるので、周囲の散策も楽しいですよ。


文責:まなてぃ 編集:京都で遊ぼうART

豊臣秀吉にゆかりのある土地・施設は、京都に数多くあります。
以前、京都宝物館探訪記で紹介しました豊国神社もその一つです。豊国神社の宝物館にもたくさんの秀吉ゆかりの品が展示されています。
掌美術館は少し遠いですが、秀吉が好きな方は足を運んでみてはいかがでしょうか?

京都宝物館探訪記「豊国神社」紹介ページ

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高台寺 掌美術館

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