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京都で遊ぼうART スタッフブログ

京都地域の美術館・博物館の情報サイト「京都で遊ぼう ART」のスタッフによるブログです。

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2010年11月アーカイブ

KPA2011.jpg11/19~21に、京都プリント振興協会(Kyoto Print Association 略称KPA)が主催する服地用プリントの展示発表会「メイキング・ワークショップ2011」が開催されます。

今回で6回目の開催となるこのイベント。今年のテーマは「ECO-PRINT PROMOTION」。
環境に配慮した、エコなものづくりに挑戦します。
その第一弾として、注目したのは竹。植物由来繊維の中でも成長が早く、環境負荷が少ないといわれる竹を原料にしたエコ繊維(竹・開繊糸)を使用し、オリジナルの新素材を開発しました。また、染色方法も大量の水、廃液を必要としない、環境配慮型の方法を使用。
「ECO/DECO(エコ・デコ)」をコンセプトに、環境にも優しくファッション性も高い、
次世代のプリントファッションを提案します。

日本を代表するプリント服地の産地・京都から発信する、エコの新しい形。
伝統と最先端が同居する京都ならではの展覧会、是非足をお運び下さい!

■ 京都プリント振興協会(Kyoto Print Association 略称KPA)とは
プリント業界の振興に寄与することを目的に、図案、型、染、整理、卸商(京都織物卸商業組合)など京都のプリント関連業界4団体で構成されています。
京都のプリント業界の創作力や技術力の向上、京プリントのPRを目的として、毎年プリント服地の展示発表会を開催しています。

メイキング・ワークショップ2011
ECO-PRINT PROMOTION PART1:ECO/DECO

日時:2010年11月19日(金)~21日(日) 10:00~19:00(最終日は18:00まで)
会場:京都府京都文化博物館 別館

《お問合せ》
京都プリント振興協会(KPA)
〒600-8009
京都市下京区四条通室町東入 京都産業会館5F
京都織物卸商業組合内
TEL 075-211-7344 FAX 075-211-1976
公式ホームページ:http://www.fashion-kyoto.or.jp/kpa/

実際の展覧会の様子をご紹介している展覧会レポート。
今回はボランティアライターのkeiko.hさんに、こちらの展覧会の感想レポートをお寄せいただきました!keiko.hさん、どうもありがとうございます!

「ナポリ・宮廷と美 カポディモンテ美術館展」 @京都文化博物館
(2010/10/09-12/05)


芸術の秋...というには少し遅いですが、
京都文化博物館の「ナポリ・宮廷と美 カポディモンテ美術館展」に行ってきました!
カポディモンテ美術館はイタリアを代表する美術館のひとつであり、ルネサンスからバロックまでのイタリア美術を概観できます。
構成は、「Ⅰ イタリアのルネサンス・バロック絵画」「Ⅱ 素描」「Ⅲ ナポリのバロック絵画」の3つから成っていました。

イタリア名門貴族の鑑識眼

カポディモンテ美術館は、ファルネーゼ家、ブルボン家といったイタリア名門貴族のコレクションを中心に成り立っています。
パトロンとして芸術家たちを支え、美術の発展に寄与していた貴族のコレクションというだけあり、作品全体が豪華で重厚な感じがしました。

グイド・レーニの《アタランタとヒッポメネス》や、アルテミジア・ジェンティレスキの《ユディトとホロフェルネス》など、ダイナミックな動きが描かれた、サイズの大きな作品が多く、観ていて迫力があります。
明暗が強調された技法も、薄暗い会場のなかで引き立っていました。

napoli_antea.jpg パルミジャニーノ《貴婦人の肖像(アンテア)》
(カポディモンテ美術館蔵)

私が一番印象に残ったのは、やはりこの展覧会の目玉でもある絵画、《貴婦人の肖像(アンテア)》です。
パルミジャーノによるこの作品は、不自然なポーズや人体表現、鮮やかな色彩と明暗といった、マニエリスムの様式がよく表れています。
アンテアは一見、正面を向いているように見えますが、右肩(向かって左側)が前方に出ており、左肩(向かって右側)が短縮して描かれているので、よく見ると体がねじれています。豪華な服を着て顔も美しいのに、じーっと観ているとその表情や雰囲気はミステリアスでいくらか不気味な感じもしました。

このアンテアは、チラシで「謎の美女」と称されている通り、どのような人か分かっていないそうです。高級娼婦とも、花嫁とも言われているとか。
私はその大胆不敵とも言えるような表情に、ただならぬ迫力を感じましたが...(笑)。
この機会にご対面して、自分はどのように感じるか試してみてはいかがでしょうか。

素描作品の面白さ


napoli_udet.jpg アルテミジア・ジェンティレスキ《ユディトとホロフェルネス》(カポディモンテ美術館蔵)
油絵の大型で鮮やかな作品も非常に見応えがありましたが、素描作品も新鮮で面白かったです。
正直なところ、貴族趣味の豪華な油絵作品がずっと続くと、私は何だかお腹いっぱいという感じがしてくるのですが(笑)3部構成の中間に素描作品の部が挟まれており、お口直しのような感じで丁度良かったです。

展覧会の説明表示によると、素描自体に芸術的価値を見出されるようになったのは盛期ルネサンス頃だそうです。
目的に応じて画家は素材や描法を変えたらしく、展示されている14点の作品も多彩なものとなっています。青色や灰色、象牙色など様々な色の紙に、チョークや木炭、油彩にテンペラ、インクなどの画材を使って描かれていました。

また、一つの画面にいくつもの要素が描かれているものが多く、画家の頭の中を見ているようでした。
例えば、ジョヴァンニ・ランフランコの《祝福を与えるキリストの習作》。輪郭のあまり無い顔の横に、違った動きをしている手が3本描かれています。
題のような場面を想定して、画家はキリストや手の動きを考えていたのかなと思うと、完成品では味わえない、また新しい作品の見方ができるのではと思いました。



以上のような作品の他にも、ランプや杯などの調度品や、彫刻作品も展示されていました。
入り口から入ってすぐのところに展示されている《パウルス三世胸像》は、思わず頭を下げてしまいそうな存在感がありました(笑)。

この展覧会は12月5日(日)までですが、その後京都文化博物館は来年の7月頃まで、リニューアルのために休館されるそうです。休館前の文化博物館、一度訪れておいてはいかがでしょうか。

文責:keiko.h 編集:京都で遊ぼうART

ナポリ・宮廷と美 カポディモンテ美術館展は、12/5(日)まで開催されています。
残り期間も少なくなってきましたが、レポートを読んで「気になった!」という方、まだ間に合います!こちらをご参考に是非足を運んでみて下さいね。
keikoさん、素敵なレポートをどうもありがとうございました!

なお、ナポリ・宮廷と美 カポディモンテ美術館展については、関連記事も今までに幾つか掲載しておりますので、こちらも併せてご覧下さい。
【予習】「ナポリ・カポディモンテ美術館展」(10月9日~/京都文化博物館)を予習!
【予習・復習】ナポリ・カポディモンテ美術館展 見どころ作品&キーワード(アンテア編)

ちなみにレポートにも書かれていますが、京都文化博物館はこの展覧会を一区切りとして、来年7月まで改装休館に入ります。その前に、一度足を伸ばしてみては?

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展覧会や施設に行ってみた方、生の感想を是非お寄せ下さい!
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関連リンク

ナポリ・宮廷と美 カポディモンテ美術館展
京都府京都文化博物館

【予習】「ナポリ・カポディモンテ美術館展」(10月9日~/京都文化博物館)を予習!
【予習・復習】ナポリ・カポディモンテ美術館展 見どころ作品&キーワード(アンテア編)

《keiko.hさんの過去のレポート》
【投稿レポート】「モーリス・ユトリロ展」(美術館「えき」KYOTO)

その他、展覧会のレポートはこちら!
flyer_komorebi-sugimoto.jpg京都市内最大の京町家として、国の重要文化財にも指定されている杉本家住宅
その学芸部長をつとめていらっしゃる、杉本歌子さんによる著書『京町家の木漏れ日』が出版されています。

町家での生活の日々を綴ったエッセイと、季節ごとに咲く裏庭の植物を描いた日本画集「花ごよみ」の二部構成。
歴史ある京町家での、穏やかな時間と日々の生活が溢れた一冊です。

この本の出版を記念して、杉本家住宅で歌子さんのお描きになった原画展「町家の草木原画展」が、11月20日、21日の二日間開催されます。
この期間内は、一般の方も予約無し、一人1,000円で入場できます。(保存会会員の方は無料)
事前に本を購入された方は、本を持参すれば入場無料に!
また、当日には限定のサイン本の販売も行われます。

杉本家住宅の季節の移り変わりが感じられる、草木の原画展。
行ったことがある方もない方も、この機会に京都の町家に、訪れてみてはいかがでしょうか?
(ちなみに、昼下がり、14時~15時ごろが一番木もれ日がさして良い雰囲気になるそうですよ)

杉本歌子著『京町家の木もれ日』出版記念
「町家の草木原画展」

komorebi-hyousi_sugimoto.jpg日時:2010年11月20日(土)、21日(日) 13:00~17:00(17:30閉館)

料金:(維持保存協力金として)一般 1,000円、高校生以下 800円
※杉本家保存会の会員の方は無料です。
※事前に『京町家の木もれ日』を書店などで購入・当日持参された方は無料で入場可能です。 

会場:杉本家住宅
(会場へのアクセス、お問合せ先などはリンク先をご参照下さい)

■ 杉本歌子『京町家の木もれ日』(光村推古書院)
【本の購入はこちらから!(Amazonの商品ページへ)】

■ 著者プロフィール
杉本 歌子(すぎもと・うたこ)
京都生まれ。京都芸術短期大学美学美術史卒。
現在、財団法人奈良屋記念杉本家保存会学芸部長。
国指定の重要文化財となった実家・杉本家の維持保存のため、所蔵美術工芸品や史料の整理研究に従事。
年間の杉本家住宅公開企画展などを手がける傍ら、絵画の表現活動をおこなう。
京都造形芸術大学非常勤講師。


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