Exhibitions展覧会

茶道資料館の北に隣接する本法寺（ほんぽうじ）。
室町時代に開創されたこの寺院は、豊臣秀吉の都市整備に伴い、天正15年（1587）に現在地へと移転しました。
ちょうど同じころ、千家の2代・少庵（1546-1614）が、現在の本法寺前町へ屋敷を構えました。以降、約400年にわたり、千家と本法寺の交誼（こうぎ／親しく付き合うこと）は続いています。

両者の交流を象徴的に表すのが、天明の大火（1788）を乗り越え、寛政9年（1797）に本法寺38世・日道上人（-1808）が裏千家の9代・不見斎石翁(1746-1801)を招いて行った茶会です。
茶会の際、床の間には不見斎が寄贈した裏千家5代・不休斎常叟（1673-1704）の消息が掛けられました。この消息には、「本法寺、茶ゆ、はやり申す由、珍重存じ候」とあり、江戸時代初期に本法寺で茶が盛んに行われていた様子を今に伝えてくれます。

また、同じく本法寺には『等伯画説』という書物が収められています。これは、本法寺10世・日通上人（1551-1608）が長谷川等伯（1539 -1610）の語った画談を書きとめたもので、千利休（1522-91）と同じ時代における絵画に対する価値観をよみとく重要な史料となっています。

今回の展覧会では、本法寺に伝わる名宝の中から、寛政9年の茶会と、『等伯画説』に焦点をあて、関連する作品を展示します。あわせて、本法寺に帰依した光悦・等伯ゆかりの絵画・書跡・工芸もご紹介いたします。この機会に足をお運びください。

★ 展覧会と同時期に、本法寺でも春季特別寺宝公開（3月14日～4月15日）が開催されます。
　　（詳細は下記「CHECK POINT」をご覧ください）

※ 展覧会は前期・後期制です。一部展示替となる作品がございます。
　　【前期】 3月14日（金）～4月15日（火）／【後期】 4月19日（土）～5月18日（日）