Exhibitions展覧会

日本の風景や名所を描いたやまと絵は、平安時代の貴族文化から生まれ、同時代の和歌とともに発展してきました。和歌に詠まれるような美しい四季や風物を豊かな色彩で表現した四季絵や月次絵、源氏絵などは、王朝文化を華麗に彩るとともに、時代を超えて今もなお多くの人々を魅了しています。
今回の展覧会では、このようなやまと絵の伝統と技法を受け継ぎ、幅広く活躍している有職彩色絵師・林美木子氏の作品を取り上げ、その優雅で繊細な美の世界をご紹介します。
 

林 美木子

1966年京都生まれ。御所の近くの生家で四季折々の京文化に触れて育つ。銅駝美術工芸高校日本画科、京都芸術短期大学日本画コース卒業。1987年より彩色絵師の仕事をはじめ、1994年以降各地で個展を開催。父は「桐塑人形」の重要無形文化財保持者（人間国宝）の林駒夫。著書に『王朝のかたち』（猪熊兼樹氏との共著・淡交社刊）などがある。