Exhibitions展覧会

特別展覧会「桃山時代の狩野派-永徳の後継者たち-」

2015/04/07(火) 〜 2015/05/17(日)

京都国立博物館 

2007年開催の特別展「狩野永徳」に続く狩野派展。今回は永徳の没後、豊臣・徳川・朝廷の間で生き残りを掛けて奔走した桃山後期の狩野派絵師たち9名に注目し、その代表作を一堂に展示。激動の時代を生きた絵師たちの戦いの軌跡をたどります。

【作品画像】
(1) 狩野山楽筆「唐獅子図屏風」京都・本法寺(通期展示)
(2) 狩野光信筆 重要文化財「四季花木図襖」滋賀・園城寺(通期展示)
(3) 狩野内膳筆 重要文化財「豊国祭礼図屏風(左隻)」京都・豊国神社(展示:5月7日~17日)
(4) 狩野孝信筆「北野社頭遊楽図屏風」(通期展示)
(5) 狩野探幽筆 重要文化財「松に孔雀図壁貼付・襖(部分)」京都・元離宮二条城事務所(通期展示)


2015年は、天下の情勢が豊臣から徳川へと移ることを決定付けた「大阪の陣」から400年目にあたります。
この出来事の前後、武士だけではなく絵師も、生き残りを掛けた熾烈な戦いを繰り広げていました。
特に御用絵師として権力者と密接に関わってきた狩野派にとって、この時期は、史上最大の危機。一門の大黒柱である棟梁・永徳の急死、ライバル・長谷川等伯の台頭、そして来るべき新時代を治める覇者の見極めなど、不安定な情勢の中で今後の行く末を左右する難しい判断を下さなければならない、まさに激動の時代でした。

2007年に開催された特別展「狩野永徳」の続編となる今回の展覧会では、そんな狩野派の一大転機となった慶長年間前後、桃山後期の時代に着目。永徳の没後、それまでの「豪壮」から「華麗」へ、そして新時代の為政者となった徳川家に対応すべく「瀟洒端麗」へと、画風を変化させていくその過程を、永徳の後継を担った絵師たちの作品を一堂にしてたどります。

登場する絵師は、永徳の長男でその後の狩野派の画風に影響を与えた光信をはじめ、京狩野の祖となった山楽、風俗画の名手・内膳、朝廷から厚い信頼を得た孝信、一門から率先して徳川家に仕えた長信、そして江戸絵画の基礎を開いた天才・探幽など、全9名。豪華絢爛な金碧大画を中心に、肖像画や工芸品、関連資料を含め、70件(うち国宝1件・重文23件)の作品が出品されます。
そのうち、新発見された「北野社頭遊楽図」(狩野孝信筆)と「槇に白鷺図屏風」(狩野山楽筆)、および全面修復が行われた「源氏物語図屏風」は、今回展覧会初公開。また、これまで文書でしか存在が知られていなかった幻の作品「八尾狐図」(狩野探幽筆)も特別出品・初公開されます。

歴史が大きく揺れ動くなか、画壇の名門・狩野派がどのように江戸幕府御用絵師の地位を手に入れ、それを磐石なものにしていったのか。時代を彩った絵画作品とともに、その背景にある権力者たちとの駆け引きや歴史的事象、関連する人物を絡め、生き残りを掛けた絵師たちの戦いの歴史をご紹介します。

なお、この展覧会は京都1会場のみの限定開催です。激動の時代のなかで活躍した個性豊かな絵師たちとその傑作の数々を、春の京都でお楽しみください。

※会期中、一部展示替される作品がございます。
  【前期】4月7日~26日/【後期】4月28日~5月17日

※特別展とあわせ、平成知新館・名品ギャラリーでも関連展示として「狩野永徳と長谷川等伯」(4月14日~5月10日/近世絵画展示室)が開催されます。

展覧会概要

期間 2015/04/07(火) 〜 2015/05/17(日)
会場・開催場所 京都国立博物館
時間 9:30~18:00(金曜日は20:00まで/入館は閉館30分前まで)
休館日 月曜日(ただし、5月4日(月・祝)は開館)
料金 一般:1,500円(1,300円)
大学生:1,200円(1,000円)
高校生:900円(700円)
注意事項等 ※()内は前売・20名以上の団体料金 ※中学生以下、および障がい者の方とその付添者各1名は無料(証明となるものをご提示ください) ※キャンパスメンバーズの方は学生証の定時で団体料金となります。 ※上記料金で、平成知新館での展示(名品ギャラリー)もご覧いただけます。
お問い合わせ TEL:075-525-2473075-525-2473
(テレホンサービス)
ホームページ http://kano2015.jp/

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