Exhibitions展覧会

【作品画像】
（1）木村伊兵衛「秋田おばこ」昭和28年 何必館・京都現代美術館蔵
（2）木村伊兵衛「月島」昭和29年 何必館・京都現代美術館蔵

木村伊兵衛は、日本の近代写真史上最も重要な写真家です。
常に日本の写真界を牽引した彼が写した躍動感あふれる昭和の人々の写真は、今もなお多くの人々を魅了してやみません。

木村伊兵衛は、ライカが持つ軽快な性能を生かし、それまで主流であった絵画的な表現から動的印象を捉えるスナップ写真という新しい表現を開拓しました。彼は下町の暮らしや沖縄の農村風景などを撮影し、その独自の感覚は、日本の写真界に新たな潮流を生み出しました。その土地の人々とふれあい、交流の中で捉えた一瞬のしぐさや表情、その息遣いさえも伝わってくるような作品からは、被写体の内面を自然に引き出す木村の優れた写真眼を感じ取ることができます。

今回の展覧会では、「戦前・戦後」「庶民の町」「日本列島」「人物」「秋田」というテーマで、何必館コレクションより厳選した約60点の作品をご紹介します。この機会にぜひご高覧ください。