Exhibitions展覧会

アンリ・カルティエ＝ブレッソン（1908-2004）は、20世紀という時代を見事に撮らえ表現した、世界で最も重要な写真家のひとりです。

1952年の写真集『ImagesalaSauvette（すり抜けていく映像）』は、アメリカで『TheDecisiveMoment（決定的瞬間）』と訳され、この言葉とともにブレッソンの作品は世界の写真家に大きな影響を与えることになりました。
その後アメリカ、中国、インドなど世界各地を訪れたブレッソンは、小型カメラ「ライカ」によってロシアの解放やガンジーの死といった歴史的瞬間を撮影します。同時に、その土地に生きる人々の生活も撮らえてきました。

晩年のブレッソンと親交を深めてきた何必館・京都現代美術館館長の梶川芳友は、2002年に南仏プロヴァンスにあるブレッソンの別荘に招かれ、再会します。マルティーヌ夫人の手料理を囲み、パリとは違うゆったりとした時間の中、93歳という高齢になってもブレッソンは現代写真に愛する鋭い批評精神に衰えはなく、彼の未来を眺望する鋭いまなざしに、梶川は心を打たれ、深い感銘を受けたといいます。

今回の展覧会では、アンリ・カルティエ＝ブレッソンのサイン入りオリジナルプリント約60点を展示します。
この機会にぜひご高覧ください。