Exhibitions展覧会
月が水面(みなも)にゆれるとき among those intangible ...
京都市立芸術大学を卒業した女性たちに注目したプロジェクト。展覧会では気鋭の女性アーティスト4名(木藤純子・曽谷朝絵・中村牧子・和田真由子)の作品を紹介。また、同時に卒業生たちの「いま」をテーマにしたイベントを開催します。それぞれの形作る「いま」を見つめた作品や言葉にご注目ください。
京都市立芸術大学に在籍する学生のうち、女子学生が占める割合は増加し続けており、現在では9割近くが女子学生となっています。全国的に見ても、程度の差はあれ、どの芸術大学においてもその傾向があるようです。
しかし、現在女性アーティストが顕著に増加している、というわけではありません。
では、芸術大学を卒業した女性たちは、何を目指しどこへ向かおうとしているのでしょうか。
そこで企画したのが、この問いを起点に芸術大学を卒業した女性たちの「いま」を巡る展覧会とイベントによるプロジェクト『月が水面(みなも)にゆれるとき』です。
展覧会では、気鋭の女性アーティスト4名(木藤純子・曽谷朝絵・中村牧子・和田真由子)の作品を紹介します。彼らは日常の中で見過ごしがちなものを自らの身体感覚でとらえ、それぞれの手法で作品に落とし込んでいます。
目にすることができるものだけで世界を構築することはできません。この4名が表現するような、不可視だけれど存在している何かもまた、現実の世界を構成する要素であるはずです。「いま」の見えざる断片をとらえ、追求することで、彼女たちの作品世界は展開していきます。
展覧会のほかにも、このプロジェクトでは京都市立芸術大学の卒業生たちを中心に、それぞれの「いま」をテーマにした各種イベントを実施します。
たとえば、〈芸術大学で学んだもの=「アート」〉をキーワードとして、アーティストとして活動する ことを選択せず、他のさまざまな職業に従事する人たちによるトークイベントなどを行います。これらのイベントを 通して、芸術大学を卒業した女性たちの「いま」に触れることは、参加者も含めたその場に立ち会う人それぞれの「いま」を改めてとらえ直す機会になるのではないでしょうか。
目には見えながら手に取ることのできないもの、あるいは感じ取れても言い表すことのできないものを形容して、「鏡花水月」といいます。この言葉ははかない幻のたとえ、と定義されることがしばしばですが、実はもっと奥深い趣があるのではないでしょうか。
このプロジェクトで取り上げる女性たち、そして現在に生きる私たちの全ては、「目には見えながら手に取ることのできないもの、あるいは感じ取れても言い表すことのできないもの」と向き合いながら、それぞれの「いま」を形作っています。「水に映った月」はやがて消えてしまう幻などではなく、人それぞれの背景に密接に関わるものとなり得るのです。
この、色とりどりの水面に映る月の影がゆらめくとき、日常の中で見過ごしてしまいがちだけれど、確かに存在 する本質的なものに出会えるはずです。そしてその中に、未来に向きあうためのヒントを見つけることができるかもしれません。
ぜひご高覧ください。
展覧会概要
期間 | 2015/06/27(土) 〜 2015/08/02(日) |
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会場・開催場所 |
京都市立芸術大学 ギャラリー@KCUA(アクア)
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時間 | 11:00~19:00(入場は18:30まで) |
休館日 | 月曜日 ※ただし、7月20日(月・祝)は開館、翌21日(火)休館 |
料金 | 無料 |
お問い合わせ | TEL:075-253-1509075-253-1509 |
gallery@kcua.ac.jp | |
ホームページ | http://gallery.kcua.ac.jp/ |
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