Exhibitions展覧会
かたちのであい ルーシー・リー、ハンス・コパーと英国陶磁
イギリスの現代陶芸を代表する作家として今なお多くの人を魅了し続けている、ルーシー・リーとハンス・コパー。彼らの代表作と、彼らに影響を与えたバーナード・リーチや日本の民藝作品をあわせて展示し、それぞれの魅力と新たな創作の扉を開くことになったかたちの出会いを紹介します。
【作品画像】
(1)ルーシー・リー《青釉黒覆覆輪鉢(せいゆうこくふくりんはち》1984年頃 アサヒビール大山崎山荘美術館蔵
(2)ハンス・コパー《花生》1963年 京都国立近代美術館蔵
(3)ルーシー・リー《壺》1965年頃 京都国立近代美術館蔵 Estate of the artist
(4)バーナード・リーチ《スリップウェア グリフィン図大皿》1952年頃 アサヒビール大山崎山荘美術館蔵
没後20年を迎え、今まさに注目を集めているオーストリア出身の陶芸家ルーシー・リー(1902-95)と、近年日本での評価を高めているドイツ出身の陶芸家ハンス・コパー(1920-81)。第二次世界大戦の戦禍を逃れてイギリスへ亡命した2人は、異国の地で長年にわたり同じ工房で働き、ときには共同制作をしながら、それぞれの創作に向きあいました。
作風や方向性の違いはあるものの、彼らの作品の多くには、ろくろで薄くひいたパーツを組みあわせ、納得のいくかたちをつくり出すという共通した特徴があります。薄さゆえのかろやかさを 纏ったかたちとかたちの組みあわせは、抑揚の効いた新たなバランスを生みだして多様な表現を可能にするとともに、都市の洗練に根ざした理知的で静謐な世界観を構築しました。その結晶である2人の作品群は、今なお人々を魅了し続けています。
一方、リーとコパーがロンドンで制作を始めた当時、イギリスの陶芸界の潮流は英国陶磁の伝統的な技法や作風を再発見して新たな価値を見出した、素朴かつ重厚で力強いやきものでした。その中心にいたのが、バーナード・リーチ(1887-1979)です。日本の民藝運動と深く関わったリーチを通じて、リーとコパーは柳宗悦(1889-1961)や濱田庄司(1894-1978)らとも交友をもつことになります。2人はさまざまな出会いを通して、次第に自己の作風を確立し、イギリス現代陶芸の新たな扉を開くことになりました。
今回の展覧会では、日本を代表する陶芸コレクションを有する京都国立近代美術館からリーとコパーの貴重な作品群を、そしてアサヒビール大山崎山荘資料館の所蔵品から、英国陶磁とのかかわりを示すリーやリーチ、濱田や富本憲吉らの作品群をあわせ、当時の様子を鑑みながらご紹介します。
さまざまな出会いと関わりによって生まれた作品の魅力をじっくりとお楽しみください。
展覧会概要
期間 | 2015/09/19(土) 〜 2015/12/13(日) |
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会場・開催場所 |
アサヒグループ大山崎山荘美術館
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時間 | 10:00~17:00(入館は16:30まで) |
休館日 | 月曜日 ※ただし9月21日、10月12日、11月16・23・30日、12月7日は開館 9月24日(木)、10月13日(火)は休館 |
料金 | 一般:900円(800円) 高・大学生:500円(400円) 中学生以下:無料 障害者手帳を御持ちの方:300円 |
注意事項等 | ※団体は20名以上 |
お問い合わせ |
TEL:075-957-3123075-957-3123
※総合案内 FAX:075-957-3126 |
ホームページ | http://www.asahibeer-oyamazaki.com/ |
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