Exhibitions展覧会
テンプス・フーギット-大山崎山荘とヤマガミユキヒロの視点
現代美術家・ヤマガミユキヒロを迎え、美術館の所蔵作品とともに「時間」をめぐる表現を紹介します。細密な風景画の上に映像を重ねることでさまざまな「時間」を描き出すヤマガミと、時間とともに移ろう風景を描こうとしたモネや時間の経過とともに風合いを変える古陶磁の共演をお楽しみください。
【作品画像】
(1)クロード・モネ《睡蓮》1907年 アサヒビール大山崎山荘美術館蔵
(2)ピエール・ボナール《開いた窓辺の静物》1934年 アサヒビール大山崎山荘美術館蔵
(3)ヤマガミユキヒロ《窓の光Ⅰ》2015年 作家蔵
(4)ヤマガミユキヒロ《都市の印象》2014年 作家蔵
(5)ヤマガミユキヒロ《鴨川リバースケープ》2013年 作家蔵
「テンプス・フーギット(TEMPUS FUGIT)」とは、ラテン語で「時は飛ぶ」「時は逃げる」といった意味で、時間が経過する早さを表す格言です。
古今東西、多くの美術家たちはこの過ぎ去って行く時間に対峙し、作品のうちにとどめようと挑んできました。
印象派の巨匠クロード・モネは、時間とともに移ろい行く風景を追いかけて、それをキャンバスにとどめようとさまざまな連作を手がけました。
そして現代でも、時間の流れを作品として形にしようと取り組む作家がいます。現代美術作家・ヤマガミユキヒロもそのひとり。細密に描いた風景の上に、同じ場所で撮影した映像を重ねた作品で知られる彼は、ひとつの画面上に多くの瞬間を出現させています。
今回の展覧会では、そんなヤマガミユキヒロを出展作家として迎え、彼の作品とアサヒビール大山崎山荘美術館の所蔵作品、あわせて約60点を展示し、去り行く「時間」について再考します。
美術館の所蔵品からは、クロード・モネの《睡蓮》連作や朝の風景を描いた《エトルタの朝》(1883年)をはじめ、夕暮れの室内を表現したピエール・ボナールの《開いた窓辺の静物》(1934年)などの油彩画を展示します。また、《瀬戸 織部釉浜千鳥図行灯皿》(18世紀)や《李朝 白磁染付漢江図瓶》(18世紀)など、長い歳月をかけて生じた風化・退色で時の流れを感じさせる古陶磁を出品します。
ヤマガミユキヒロの作品からは、《鴨川リバースケープ》(2013年)、《都市の印象》(2014年)など、都市や自然のうつろいを描いた代表作を展示。あわせて、今回の展覧会のために制作された、大山崎山荘(美術館本館)内の一日、季節のうつり変わりをとらえた最新作《窓の光Ⅰ》(2015年)を初公開します。
会期中には、美術館の庭園は桜や新緑の大変美しい時期となります。所蔵品とヤマガミユキヒロの作品から感じられる時間の表現とともに、春から初夏にかけての豊かな時間をお楽しみください。
ヤマガミユキヒロ
1976年 大阪府生まれ
2000年 京都精華大学美術学部洋画コース卒業
Mio写真奨励賞2000 優秀賞受賞
2005年 京都府美術工芸新鋭選抜展(京都文化博物館)
2008年 第11回岡本太郎現代芸術賞特別賞受賞
2011年 個展「Sheltering Sky」Gallery PARC(京都)
2012年 「始発電車を待ちながら」東京ステーションギャラリー
2013年 「re: framing―表情の空間」京都芸術センター
「すみだ川アートプロジェクト2013」アサヒ・アートスクエア(東京)
「六甲ミーツ・アート 芸術散歩2013」六甲山(兵庫)
2014年 「窓の外、恋の旅。 ―風景と表現」芦屋市立美術博物館(兵庫)
「TARO賞の作家Ⅱ」川崎市岡本太郎美術館(神奈川)
展覧会概要
期間 | 2015/03/21(土) 〜 2015/06/28(日) |
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会場・開催場所 |
アサヒグループ大山崎山荘美術館
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時間 | 10:00~17:00(最終入館は16:30まで) |
休館日 | 月曜日(ただし5月4日は開館)、5月7日(木) |
料金 | 一般:900円(800円) 高大生:500円(400円) 中学生以下無料 障害者手帳をお持ちの方:300円 |
注意事項等 | ※()内は20名以上の団体料金 【国際博物館の日 記念事業】 「国際博物館の日」を記念し、5月17日(日)のご来館者の方全員に記念品をプレゼントいたします |
お問い合わせ |
TEL:075-957-3123075-957-3123
(総合案内) FAX:075-957-3126 |
ホームページ | http://www.asahibeer-oyamazaki.com/ |
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