Exhibitions展覧会

中西 建太郎 写真展「『 境界 』知床岬昆布番屋 最後の夏」

2018/12/04(火) 〜 2018/12/16(日)

京都写真美術館 ギャラリー・ジャパネスク 

2017年8月、北海道の知床岬にほど近い赤岩地区にある最後の昆布番屋が正式に操業終了し、大正期から続くその歴史に静かに幕を下ろしました。写真家の中西健太郎がその昆布番屋で最後の2年を取材した記録写真を展示いたします。失われゆく自然と歴史の記録を、この機会にご高覧下さい。

2017年8月末日、北海道知床岬に程近い赤岩地区で、最後まで現地に踏み留まっていた二軒の昆布番屋(夏季のみ移住により稼動)が正式にその操業を終了し、大正期にルーツを持つ赤岩昆布場の歴史に静かに幕が下ろされた。 公道はおろか公共のインフラ設備(水道、電気、ガス)も一切無く、テレビや携帯電話の電波も届かない陸の孤島赤岩(羅臼方面より小型船舶のみでアクセス)。それはいわば大自然と人間世界の『境界』を最も体現する天地だ。そんな最果ての海辺で、百年という長きに亘り、日本の食文化を支え続けた人々の営みがあったという事実は、世間一般であまり知られていない。(中略)

かつて現地で8回の夏(1996-2003)を取材を兼ねた番屋のアルバイトとして経験していた私は、事前にその情報を得て、歴史を見届けるために、再び彼らと寝食を共にしながら、赤岩で最後の2年の夏を過ごした。(中略)
やがて、人影の消えた赤岩の天地は『境界』に呑み込まれ、その全てが大自然の一部へと帰していくのだろう。しかし、確かにそこに在った人々の営みとその記憶が、今後も未来に向け長く語り継がれていくことを祈って、写真は歴史の記録であるという観点から、彼らと赤岩の最後の姿である本作品を世に送り出そうと思う。
 

中西健太郎

1971年 京都府京都市左京区に生まれる
1993年 第8回コニカ画像科学振興財団奨学金『インド亜大陸』
1994年 日本大学芸術学部写真学科卒業 金丸重嶺賞受賞『原発銀座若狭より』 以後フリーランスとして東南アジア、知床羅臼を中心に取材活動
1996年 清里フォトアートミュージアム ヤングポートフォリオ入選 『アジア淡々』 15点
2000年 清里フォトアートミュージアム ヤングポートフォリオ入選 『アジア淡々』 12点
2015年 第2回世界旅写真展入選
2016年    新宿ニコンサロン(現ニコンプラザ新宿 THE GALLERY)にて個展『赤岩』知床昆布番屋の夏~漁師、家族、婆 +わんこ~開催(1月) 大阪ニコンサロンにて『赤岩』アンコール展開催(7月)
2017年 題42回全国公募写真展『視点』展にて奨励賞受賞 『原発海岸』

 

展覧会概要

期間 2018/12/04(火) 〜 2018/12/16(日)
会場・開催場所 京都写真美術館 ギャラリー・ジャパネスク
時間 11:00~18:30(最終日は17:00まで)
料金 無料
お問い合わせ TEL:080-5988-7720080-5988-7720
FAX:075-746-2932
E-Mail kyoto.japanesque@gmail.com
ホームページ https://www.facebook.com/KMPjapanesque/

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