Exhibitions展覧会

山本聖子 展 「白い暴力と極彩色の闇」

2015/03/03(火) 〜 2015/03/22(日)

Gallery PARC 

京都出身の作家・山本聖子の個展です。今回は初となる映像作品を展示。彼女がこれまでにレジデンスにて訪れたメキシコやオランダでの経験から発想を得たものを、時間を伴う進行形としてカタチにし表現します。明確な答えではなくこれから、ここからを問う、作品を通じた「対話」をご覧ください。

京都出身の作家・山本聖子(やまもと・せいこ)の個展です。

山本は、これまで京都・東京で の個展による発表の他、国際芸術センター青森でのレジデンス(2010年)、VOCA展出品(2011年)などに精力的に取り組み、六甲ミーツ・アート芸術散歩 (2011年)にて公募大賞、東京ミッドタウンプログラム:ストリートミュージアム(2011年)にてアートコンペ・グランプリを受賞するなど、その作品は高い評価を獲ています。

代表作でもある、不動産の挟み込みチラシにある「間取り図」を丁寧に切り取り、ラミネートパウチして再度切り抜いた無数のパーツを再構成した一連の立体作品は、私たちの生活空間の無機的な画一性とともに、タテとヨコの線へと還元された「間取り図」が、なおも見せる有機的な美しさをあわせて見ることができます。
また、2012年にGallery PARCで開催した個展「円の手ざわりはつるつるかざらざらか」では、その間取り図による作品のほか、 「巨大な三角形が指し示す宙づりのアンパン」などによるインスタレーションを発表。「内:外」あるいは「向こう:こっち」といった関係項に存在する「距離」 「違和」「美の在り処」、そのリレーションを探るための空間を創出しました。

手による作業を重視し、その過程で素材や展示空間のディティールを確認しながら、そこに状況や空間を創出してきた山本。3年ぶりとなる今回の個展「白い暴力と極彩色の闇」は、山本がレジデンスプログラムにより滞在したメキシコ・オランダ、そして日本で制作された、5点の映像作品を中心に、会場でのパフォーマンスにより制作された作品などで構成いたします。特に映像は、彼女にとって初の試みとなります。

山本が映像を表現媒体に選ぶに至ったのは、はじめて訪れた土地を手探りで知る中で、その記録としてビデオカメラをまわしたことがきっかけです。その土地や歴史を知る中で、次第に山本の内に芽生えた疑問や違和感をテーマに、「見たもの・感じたもの」を「今」にリニアに出力し、広くリフレク ション(反照)させる媒体として映像による表現が適していると考えたことが挙げられます。

「私の中にある明確な答えを他人に向けて表現するためのものではなく、私が世界や社会から受け取った何かをリフレクションすることで、なんらかの問いになることを期待してつくっています」

と山本はいいます。
その思いの元、今回は「いま・ここ」に至る山本の『解』ではなく、「これから・ここから」への『問』として発されたものといえ、そのためにひとつのカタチを示す造形物ではなく、時間をともなう進行形の映像を表現素材として取り組んでいます。

会期中にはアートマネージャーの内山幸子氏をお招きしたトークイベントを開催。
山本のレジデンスでの 経験や気づきを交えた「対話」によって、「白い暴力:極彩色の闇」というテーマへと至った背景とともに、これから・ここから先の見えないカタチの輪郭を探ります。
 

【関連イベント】トークイベント「対話:山本聖子×内山幸子」

日時:2015年3月15日(日) 16:30~(90分予定)
※参加無料

展覧会概要

期間 2015/03/03(火) 〜 2015/03/22(日)
会場・開催場所 Gallery PARC
時間 11:00~19:00(金曜日は20:00まで/最終日は18:00まで)
※月曜休廊
料金 無料
お問い合わせ TEL:075-231-0706075-231-0706
FAX:075-231-0706
E-Mail info@galleryparc.com
ホームページ http://www.galleryparc.com

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