Exhibitions展覧会
showcase #4 “つくりもの constructs”
写真評論家・清水穣氏のキュレーションによる現代若手写真家の作品で構成したグループ写真展シリーズ第4回。今回は「つくりもの constructs」と題し、中島大輔・山崎雄策の作品を展示します。かたや自然派、かたや技巧派といえる対称的な個性が生み出す「つくりもの」=写真の世界をお楽しみください。
2012年から開催されている、写真評論家・清水穣氏のキュレーションによる現代若手写真家の作品で構成したグループ写真展です。
第4回となる今回は「つくりもの constructs」と題し、2名の作家による作品を展示します。
かつて「constructed photography」というジャンルが、それまでのリアリズム写真に対抗する写真のあり方として登場しました。そこでは当然、ピクトリアル(絵のような効果を狙った表現)かストレート(見たままの姿を撮影する表現)か、フェイクかリアルかという二元論が前提とされ、さらに「対抗」というかたちで実は相変わらず「ストレート」「リアル」という2つの項の有効性が信じられていました。
今回の展覧会では、全ての写真はフレームで切り取った世界の断片であるというそれだけで、既に「つくられた写真(constructed photography)」であるしかなく、そのなかであるものはリアル・ストレート、またはピクトリアル・フェイクと受容されてきた、と考えます。写真を撮るということは自動的に写真を「construct」する行為に他ならず、そこには写真を「つくる」だけでなく、写真の見方を「つくる」行為も含まれてるのです。
出展作家の2人は、いわば自然派と技巧派という対称的な個性を持っています。
中島大輔は天性のセンスともいえるフレーミングと被写体や光の選択により、一切の画像を施すことなく成立する「construct」を生み出します。
もう一方の山崎雄策は、画像加工をそれと気づかれぬほどに駆使し、巧みに作りこまれた作品を生み出します。そして写真を見る人が何気なく前提としている見方をさまざまな方法で転倒させます。
2つの個性が織り成す、写真を撮り、写真を見る、そのさまざまな前提をユーモラスにさりげなくゆるがせるような「つくりもの」の世界。ぜひご注目ください。
中島大輔
1983年大阪府生まれ。2006年関西大学社会学部社会学科産業心理学専攻卒業。2007年ビジュアルアーツ専門学校・大阪写真学科夜間部卒業。
2006年「Mio写真奨励賞」審査員特別賞、2007年「キャノン写真新世紀」準グランプリを受賞し注目を集める。2008年「ビジュアルアーツフォトアワード」大賞受賞、同年初個展「each other」(東京/’09 大阪)開催。その他グループ展、掲載紙多数。
山崎雄策
1984年千葉県生まれ。2013年「写真新世紀2013」佳作、同年「EISTEIN PHOTO COMPETITION X vol.2 IMA」太田睦子賞受賞。翌2014年第10回「写真1_WALL」奨励賞、「TOKYO FRONTLINE PHOTO AWARD #4」準グランプリ 飯田志保子賞・浜中敦史賞、「写真新世紀2014」優秀賞受賞。現在注目を集める若手写真家。東京のほか、宮城、パリにてグループ展出展。
展覧会概要
期間 | 2015/05/08(金) 〜 2015/05/31(日) |
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会場・開催場所 |
eN arts
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時間 | 12:00~18:00 ※会期中の金・土・日のみオープン ※上記以外のお日にちについてはアポイント制となります。詳細はお問い合わせください。 |
料金 | 無料 |
お問い合わせ |
TEL:075-525-2355075-525-2355
FAX:075-525-2355 |
info@en-arts.com | |
ホームページ | http://www.en-arts.com/ |
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