Exhibitions展覧会

福田真和（ふくだ・まさかず）キュレーションによる展覧会です。
タイトルの「timelake」とは、一方向に流れる川のような「timeline」の対義語として、湖のように時間が溜まり、あらゆる方向に揺らぎながら混ざり流れていくような時間のあり方を定義したもの。この言葉を体現するような作家・作品をセレクトし、断続的に発表するのが「timelake」展です。

今回は3月に開催した「timelake -時間の湖-」展のアーカイブ展示として、
和田香世（絵画）、福田真知（エダ）による森のような空間インスタレーションの中で、新風館にて上映された映像プログラム作品を上映します。

和田は植物や落ち枝をよくモチーフにしています。その絵画はダイナミックでさわやか。それは、絵画の中の世界ではなく、現実の延長としての絵画、あるいは絵画の延長としての現実として、絵画の位置づけがされているからだといえそうです。
また、今回は木枠からはがされたキャンバスの展示もします。テンションのかかったキャンバスは一度はがしてしまうと、もう元の様には戻りません。それは、もう伸びることのない落ち枝のようにも思えます。

福田は日常の中で気になるものごとをその感覚のまま定着させようとします。「ニュータイムライン/グレードエスケープ/エダ」は、拾ってきた一つの落ち枝を、タイムラインに見立て、動画編集のように再構成しありえない時間の流れをエダに定着させています。

映像作品は新風館では野外大型LEDビジョンに21名の作家の映像作品をプログラム上映しましたが、今回はプロジェクターや液晶モニターなど、複数画面による上映となります。
それぞれの時間の流れ、また、互いに鑑賞し合いたち現れる複雑な森のような空間をご体感ください。
 

出展作家

《インスタレーション》和田香世（絵画）　福田真知（枝）
《アーカイブ上映》井上裕加里 、上野千紗 、岡本光博、 小沢裕子、寺岡海 、端地美鈴、橋本玲美 、花田恵理 、林葵衣、林勇気 、福田真知 、藤本由紀夫、藤安淳、前田菜月