Exhibitions展覧会

「紫、絵画。 Puple, The Picture Plane」渡邉野子 個展

2016/09/24(土) 〜 2016/10/22(土)

Gallery G-77 

画家・渡邉野子の個展。「対比における共存」と、絵画と絵画の前に立つ人との「触れる、触れられる」関係を独自の線と色彩により具現化しようとする渡邉。今回は赤と青の混色である「紫」に注目し、色の世界における「対比における共存」を知覚できるものとして表現します。ぜひご高覧ください。

渡邉野子「中間に存在すること, Intermediate Existence」2016, 181 x 227cm, oil & acrylic on canvas)

渡邉は、2003年に文化庁新進芸術家海外留学制度在外研修員としてドイツで研修を行いました。在籍したクンストアカデミー・デュッセルドルフではイェルク・インメンドルフとゲルハルト・メルツ両作家のもとで学び、多様化する現代の美術表現のなかにあり果敢に絵画の本質と可能性を追求し続けています。東洋と西洋のはざまにあり不安定にそして肯定的に佇む渡邉の線は、世界において異質なものや多様な理念が混在し衝突する社会に育ち、混沌とした今と将来を生きる世代の作家としての存在理由を象徴しています。

渡邉の近作のコンセプトは「対比における共存」と、絵画と絵画の前に立つ人〈観察者〉との「触れる、触れられる」関係を独自の線と色彩により具現化することであり、相容れないものや拮抗するものが一瞬間を共有するときに現れる関係性を示しています。
「支えるものと支えられるもの」、「骨と皮膚」、「かたさとやわらかさ」、「建築と肉体」など、対比によって浮かび上がるその存在意義や美しさを、渡邉は作品を通して探っています。そのイメージは、渡邉にとって非常に具体的なイメージとして現れる抽象的概念です。

渡邉の作品を支える「線」の表す領域の広さと、油彩の光沢やみずみずしさ、筆あとや絵の具の厚みがイメージさせる身体的所作の艶かしさは、その抽象的概念を表現するためのものであり、絵画と観察者が「触れる、触れられる」関係にあることを示しています。

今回の展覧会では、『紫、絵画。Purple, The Picture』のタイトルが表すように、渡邉の近作にたびたび用いられる色彩「紫/パープル」に注目します。
紫は、赤と青の両極の色が混ざり合ってできることから、色の中間に位置しています。色味も多様であり、赤や青がそれぞれ持つ特定の性質のようなものがなく、観る人が感じる心理的イメージも様々です。「紫/パープル」は、色の世界における「対比における共存」を私たちに知覚させ、同時に知覚していないことも表しています。このような「紫/パープル」の性質を通じ、渡邉は絵画が単に観るものではなく、経験し知覚するものであることを明らかにします。

色の世界に興味がある方はもちろん、普段、絵画や美術に接する機会のない方にもご覧いただき、気軽に絵や色を感じる楽しさや自由を味わっていただければ幸いです。

展覧会概要

期間 2016/09/24(土) 〜 2016/10/22(土)
会場・開催場所 Gallery G-77
時間 13:30~19:00
※日・月曜休廊
料金 無料
お問い合わせ TEL:090-9419-2326090-9419-2326
E-Mail g77gallery@gmail.com
ホームページ http://www.g77gallery.com

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