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『狩野山楽・山雪』@京都国立博物館

投稿:2013年4月 2日

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皆さん行ってください!!行くべきです。
待ちに待った展覧会です。

恥ずかしながら山楽・山雪ってどんな作品を描いているのかさえ知りませんでした。
2007年に永徳の展覧会にはいきましたよ、勿論。京博は、はずれがありません。
それは、分かっていました、が、

もう凄いの一言です。ここまでとは、感動で!(涙)なのです。

今回は巡回がありません、京博ならではの企画展です。
京博の力を見せ付けられた思いです。そう、まだ、興奮が冷めません…。

京狩野派は探幽の江戸の狩野派とはちょっと違う、「濃厚な狩野派」だそうでした。
若冲も蕭白も応挙も吹っ飛んでしまいそうです。ここ10年で一番感動した展覧会でした。

海外からの企画展は、有名な作品が数点来てお茶を濁す感じのものもありますが、今回はそうではないのです。展示室の流れに沿って全部が凄いと思わせてくれます。
山楽から山雪への絵画の流れを追いながら、時々軽妙な水墨画も織り交ぜて、山雪のその筆使いの上手さやを見せながら、構図の大胆さ、彩色の技術の高さ、山雪の描き方の特徴が分かるように流れていくのです。「そうか、垂直と水平ね」とか「白黒のコントラストね」とか分かってきます。

京博は、元々キャプションが非常に上手いのですが、今回は、作品の説明、見所、押さえどころ、盛り込みながら、展示の最後に向けて盛り上げ、学芸員さんの気持ちそのままが観るものに伝わり、最終の展示室で盛り上がりが最高に成る様になっています。その興奮を持ったまま博物館を後にすることになるのです。本当によくぞこれだけ集めてくれました、と感激します。

メトロポリタン美術館から里帰りした「老梅図襖」この梅の迫力を知ったら、光琳の紅梅図がかすんで見えるかもしれません。アイルランドのチェスター・ビ-ティー・ライブラリィから「長恨歌図巻」も里帰りしています。緻密に描かれたなんとも美しい巻物を長い展示ガラスにへばりつくように視てきました。

もっと「作品の説明、感想を書いてよ!」とおっしゃるかもしれませんが、ぜひ、自分の眼でしかと観て下さいと云いたい。
じっくり堪能すると3時間は掛かります。幸い金曜日なら20時まで開いていますし、夕方からなら静かにゆっくり観ることができると思います、今なら。
驚きすぎて私語が発せなくなってしまうほどでした。

特別展覧会「狩野山楽・山雪」

 



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