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ギャラリー恵風 川端千絵 木版画展 「星に住む人」|中里楓のアーティスティック探訪 119

投稿:2015年7月14日

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『京都で遊ぼうART』の現在展開している個展の案内を見て、

(なんてきれいな色なんだろう…)

と思って、そのオリジナルを観ようとこのギャラリーを久しぶりに訪れました。

ギャラリー恵風
川端千絵 木版画展 「星に住む人」(星の王子さまより)
2015年6月16日(火)-21日(日)
12:00~19:00 最終日は18:00まで

川端千絵 KAWABATA Chie
2000年 京都精華大学大学院版画専攻修了
2002年 第2回山本鼎版画大賞展・佳賞
2003年 第55回京展・市長賞
京都府美術工芸新鋭選抜展
日本・ブルガリア国際版画展・奨励賞
2008年 日本版画協会準会員推挙 
他、京都を中心に個展多数。

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王子さまの星 2015年 

はぁ~…あまりの美しさにため息が出ます。

-色の魔術-

この版画の前に立ったとき、言葉での説明が愚かしくなるほどのショックウェーブがボクの体を突き抜けました。

昼のオレンジと夜の蒼の反対色の対比がすばらしい。

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星を灯す人 2015年

「浅葱色が好き」

という川端さん。それゆえにこれらの作品も青系統の色で溢れています。

その瑠璃のようなアオアオとした青は、日常生活でざわつく心をゆっくりと、まさしくゆっくりと落ち着かせてくれるようです。


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身を寄せ合って 2015年

この版画を観ていると、家と家の間に渡る電線がわたしたちの生活を象徴しているように、何というか、とても身近に感じる…そんな作品だと思えます。

「木版画は一枚一枚刷りあげていくのですが、その途中の、色が重なり、少しずつ完成に近づいていく、その工程を見ることができるのが楽しみであり、それが作家の特権です」

その作業風景はこんな感じかなと、頭の中に浮かぶようです。

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お家と私 2014年

「版画をする際には、木目に助けられることもあるんです」

作家の業(わざ)と木目の模様との偶然性。
このふたつが融合することによって、思いもよらぬ絵が浮かび上がる…

きっとその小さな奇跡がこの作家を魅了しているのでしょう。



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