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皇室の名品-近代日本美術の粋-|中里楓のアーティスティック探訪 41

投稿:2014年1月10日

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“The Imperial Household has a lot of fine treasures.”

今回も優待チケットをいただいたので、早速行ってきました。

京都国立近代美術館
皇室の名品 近代日本美術の粋 
Treasures of the Imperial Collections – The Quintessence of Modern Japanese Art
2013年11月9日(土) - 2014年1月13日(月・祝)

館内はすべて撮影NGなので、作品の紹介は売店で購入したポストカードを使います。
この美術館がある岡崎は、いつもいつもギャラリー巡りで歩き回っていたのだけれど、
この京都国立近代美術館に入るのは、今回が初めてです。

冷たい小雨降る中、傘を傘たてに収めて美術館に入り、エレベータで3階の会場に入ってすぐ、目を瞠る名品に巡り会いました。

「この精巧な造り…」


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海野勝珉 蘭陵王置物 明治23年
Bugaku Dancer as the Warrior Ranryo-o,Prince of Lanling
彫金 銅 銀 金 合金

龍や雲のデザインも細かく精巧で、銅や金などの金属でもこの衣装のなめらかさ・しなやかさ…
尚且つ、金属ゆえに高貴さを備えつけ、夜叉のような面を装着して超人となって舞う。

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並河靖之 七宝四季花鳥図花瓶 明治32年
Vase with design of birds and flowers of the Four Season

黒地に鴇色(ときいろ)・桃色・唐紅…
この美しい花瓶を見ていると、ひとは四季の美しさを、体の奥から湧き上がる情熱をもって、いかにしても表現せずにはいられない、とつくづく思います。

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上村松園 雪月花 昭和12年 絹本着色
Snow,Moon,and Flowers  
ink and color on silk

肩までかかる黒髪に切れ長の目、ふくよかな頬をもつ平安の女房は、色鮮やかなる十二単を纏い、御簾に手をかける…庭先の笹に積もる雪を愛でようと。

この唐衣の『橙色』『赤朽葉』が、日本の伝統色の原点なのだと。
もし日本に平安時代がなかったら、こんなにも美しいものに恵まれなかったかもしれない。


四代 飯田新七 孔雀図刺繍壁掛 絹製・綴地に刺繍
“Peacocks” in Embroidery,Wall Hanging c.1900
embroidery on tsuzure-ori brocade

この作品の絵はがきはなかったので、
それで、どんな感じのデザインかというと…


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この写真のような構図です。

「うわぁ~…すごい…」

まわりのひとたちはすべてこの孔雀図刺繍の前にくると足を止め、感動の声を上げ、しばらく見惚れています。
本物と見間違えるほどの美しさが、絹の刺繍でそこにあるのです。

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八代 西村彦兵衛 (象彦) 舞楽蒔絵棚 木製漆塗 蒔絵
Cabinet with Design of Bugaku Dance 1928
lacquer on wood,maki-e(sprinkled gold)

にぶい光沢の中に、平安の美が。
それは、“時”の奥の深さを感じさせるのです。

ボクは、この蒔絵棚が大好きです。
あたまのなかが空っぽになって、しばらくの間、見惚れていました。


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琵琶湖疏水にかかる橋からこの京都国立近代美術館を望んで。
京都岡崎は、美の宝庫です。

この日は、平成25年12月18日でした。
そしてこのレポートがこの年の最後のものになります。

「今日もめちゃ美しいもの見た~!」



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