その中でも一番歴史の古い祭りともいわれるのが、祇園祭・時代祭とならぶ京の三大祭のひとつ「葵祭」こと賀茂祭です。
今回の春季特別展は、その五月十五日に行われる葵祭によせて、「神事」をイメージした釜の取り合わせとなっています。
炉の設えで小間・濃茶、風炉では広間・薄茶を中心に、また取り合わせだけでなく展示室全体も付かず離れずの雰囲気で、神事、葵祭に関わる品々も併せて展示します。
心地よい季節の訪れと共に、京都と長く関わってきた神事の雰囲気を、取り合わせから是非味わって見て下さい。

春の取り合わせ、見どころの作品をご紹介。
葵祭をテーマにした今回の春季企画展。
取り合わせの見どころとなる作品を幾つか、ご紹介します。
小間・濃茶席にある書の掛物。
この六行目に「御禊益供」とありますが、その次の字が草名(そうみょう)と呼ばれる署名になっています。
日本では署名をするときに初めは楷書体(止め撥ねをしっかり書く崩さない字体)で書かれていましたが、次第にそれが崩され、草書体で書かれるようになります。それが後により極端に形式化されたのが花押です。
草名は花押が一般的になる前の古い形式の署名で、このサインが出てくる文としてはこの軸が最後の頃のものであろう、と言われています。
広間・薄茶席の掛物。烏丸光弘による詞書にもあるとおり、源氏物語『葵』の段に出てくる、葵上と六条御息所の車争いを描いた作品です。
これは賀茂祭(葵祭)の見物に出掛けた光源氏の北の方(正妻)・葵上が、源氏の恋人の一人である六条御息所と出会い、かねてよりの意趣もあって乗っていた牛車の場所について位置争いをする、源氏物語のなかでも有名なシーンとなっています。
筆者の土佐光吉は、大和絵の絵師の中でも大画面の屏風画よりも色紙絵などの小画面に土佐派の真骨頂を求めた人で、近代源氏絵の基礎をつくったと評価されています。
鮮やかな色彩で人々の表情や動きが活き活きと描かれ、当時の雰囲気が伝わってくる作品です。
取り合わせの見どころとなる作品を幾つか、ご紹介します。
■高階中章 筆『葵祭々礼之文』(河瀬無窮亭旧蔵)
小間・濃茶席にある書の掛物。
この六行目に「御禊益供」とありますが、その次の字が草名(そうみょう)と呼ばれる署名になっています。
日本では署名をするときに初めは楷書体(止め撥ねをしっかり書く崩さない字体)で書かれていましたが、次第にそれが崩され、草書体で書かれるようになります。それが後により極端に形式化されたのが花押です。
草名は花押が一般的になる前の古い形式の署名で、このサインが出てくる文としてはこの軸が最後の頃のものであろう、と言われています。
■ 土佐光吉 筆『源氏物語 車争図 葵』
広間・薄茶席の掛物。烏丸光弘による詞書にもあるとおり、源氏物語『葵』の段に出てくる、葵上と六条御息所の車争いを描いた作品です。
これは賀茂祭(葵祭)の見物に出掛けた光源氏の北の方(正妻)・葵上が、源氏の恋人の一人である六条御息所と出会い、かねてよりの意趣もあって乗っていた牛車の場所について位置争いをする、源氏物語のなかでも有名なシーンとなっています。
筆者の土佐光吉は、大和絵の絵師の中でも大画面の屏風画よりも色紙絵などの小画面に土佐派の真骨頂を求めた人で、近代源氏絵の基礎をつくったと評価されています。
鮮やかな色彩で人々の表情や動きが活き活きと描かれ、当時の雰囲気が伝わってくる作品です。
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