久寿扇(あこめ扇)
「京扇子」は9世紀頃日本で考案されたもので、木製の桧扇、次いで紙扇が生み出され、洒落た工芸美術品として王朝社会の日常生活に深く根を下ろし、発達を遂げました。
舞扇、能楽扇、茶扇、飾扇、実用的な凉をとる凉扇など用途によって様々な種類があり、それぞれに形の上での決まりごとがあります。
一方、日本の団扇(うちわ)は大まかに中国系、朝鮮系、南方系の3つに分けることができます。
京都の「京うちわ」は南北朝時代に伝わった朝鮮うちわの流れを汲むもので、便面(うちわの面)を柄に差し込む挿柄式が特徴で、土佐派や狩野派の絵師による絵付けがなされ「御所うちわ」ともよばれました。上質の嵯峨産の竹を使い柄には漆に金彩といった優美な細工のものもあります。
この展覧会では、その京都の文化と歴史上かかせない、現代に受け継がれる京扇子と京団扇の作品約40点をご紹介します。
主催:京都扇子団扇商工(協)
【主な出展作品】
■「久寿扇」
伝世品は平安末期に新善光寺御影堂で製作されたもの。
御影堂跡は京都での扇子製作の始まりの地とされています。
今回出展されるものは、五条大橋西北詰にある扇塚建立記念に複製された扇子です。
■「団八車」
江戸時代に高級調度品として作られた扇風機の複製品です。
■「飛鳥井流十骨 蹴鞠扇」
蹴鞠の家元・飛鳥井流で用いられる形の扇です。