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 村野藤吾 設計「宇部市民館」(現・宇部市渡辺翁記念会館) 撮影:市川靖史(京都工芸繊維大学教員) |
京都工芸繊維大学美術工芸資料館の開館30周年を記念した連続展覧会。
第三弾は、第11回村野藤吾建築設計図展「新出資料に見る村野藤吾の世界」展を開催します。
村野藤吾(1891-1984)は、1920年代から80年代にかけて活躍し、文化勲章をも受章した近代日本を代表する建築家です。
京都工芸繊維大学美術工芸資料館では、数万点におよぶ村野藤吾の図面資料を所蔵しており、1999年から2008年まで毎年、10回にわたって「村野藤吾建築設計図展」を開催し、図面資料を通して村野藤吾の魅力に迫ってきました。
そしてこの度、未整理状態にあった本学美術工芸資料館の資料群の中から、これまで知られていない多数の図面資料が新たに発見されました。
そこで今回の展覧会では、その「新出資料」の中から、際立った特徴を持つ作品に焦点を当て、豊かな細部や村野ならではの創造の世界に迫ります。
「新出資料」の多くは、いわゆる戦中期に設計された、村野の中でも従来あまり知られていない時期の作品となっています。
しかし、その図面からは、戦中期も精力的に仕事に取り組み、村野の特有の豊饒な世界を構想し、図面上で推敲を重ねた様子が伝わってきます。
近年、村野の作品は、国の重要文化財など文化遺産として高い評価を受け、保存活用も進められています。
しかしその一方で、解体の危機に瀕している作品も複数存在します。
比較的近年に造られた作品でさえ、すでに解体されてしまったものや、内部を中心に大きく改装されてオリジナルの姿を留めていないものが見受けられます。
この展覧会の開催が、村野の豊饒な作品世界についての新たな知見をもたらすよい機会となることを期待しています。
■ 村野藤吾 建築設計図展 特設サイト:
http://www.cis.kit.ac.jp/~mrtg02/index.html