
絵から飛び出した動物達の活き活きとした動きにご注目。
「鳥獣人物戯画(ちょうじゅうじんぶつぎが)」(別名:鳥獣戯画)は、京都市右京区にある高山寺に伝えられている絵巻物。
擬人化された動物たちが多数登場し、彼らを通して当時の世相などをユーモラスに諷刺して描かれている戯画(諷刺画)作品です。一説には戯画の名手とされる鳥羽僧正という人が描いた、とも言われますが定かではなく、12世紀から13世紀にかけて、複数の作者が描いたものが集成して、現在の形になったと推定されています。
動物達の活き活きとした表情や動きには、現代のマンガにも通じる表現も見受けられます。
現在甲・乙・丙・丁の全4巻が伝わっていますが、今回展示される彫刻作品はその内最も有名な1巻目「甲巻」がモチーフ。ウサギやカエル、サルといったキャラクターたちが相撲をとったりけんかをしたり…そんな姿が、見事に立体で現されています。
絵から飛び出した動物達の、活き活きとした動きや表情の表現に、注目してみて下さい。
【作者・麻田 耕民(あさだ こうみん)氏プロフィール】
1890(明治23)年・京都生まれ。
建築付属の木彫を専門とし、11歳で九代目小松源助に入門。 1934(昭和9)年から「西日光」と呼ばれる広島県尾道市の耕三寺(こうざんじ)の五百羅漢像、孝養門(日光東照宮の陽明門を模作)をはじめ、堂宇全ての木彫を手がける。
本展の作品は健康法をかねた余生の楽しみとして、83歳のときから3年を費やして制作されたもの。
1982(昭和57)年、92歳で他界。
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