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ベルギー王立図書館所蔵 ブリューゲル版画の世界

2010/10/22 ~ 2010/11/23


【美術館「えき」KYOTO】

美術館「えき」KYOTO



16世紀ネーデルラント(オランダ)絵画の巨匠、ピーテル・ブリューゲル(1525/30-69)。彼は日本人にとても親しまれている画家です。

ブリューゲルは聖書の世界、諺、子供の遊び、民衆の祝祭、農民の労働の主題を多く描いています。特に寓意をこめた作品では人間の弱点や愚行を諷刺と教訓、ユーモア精神によって表現しました。私たちはこうしたブリューゲルの芸術から、ヨーロッパの民衆文化の「ルーツ」や、当時の道徳観を知ることができます。

ブリューゲル版画は不特定多数の購買層のために制作されたため、当時の人々のさまざまな関心に応えた内容になっています。
例えば、アルプスの大自然の雄大さ、諺や「徳目」シリーズでの日常生活のあり方、《誰でも》や《錬金術》での人間の貪欲な姿、縁日を祝う民衆の解放感、船舶シリーズでの高度な造船技術...などを伝えています。




ブリューゲルの非凡な表現力はヨーロッパ中の評判となり、まさに16世紀の版画芸術の頂点に達しました。その作品たちはさらに時空を超え、現代の私たちの心にも語りかけてきます。
この展覧会は、ベルギー王立図書館の全面的な協力を得て開催されるもので、日本では約20年ぶりの「ブリューゲル展」となります。
今回はブリューゲルのほか、同時代に制作された版画作品も合わせ、約150点を展示します。
見る人にとって「ブリューゲル新・再発見」のチャンスとなるでしょう。

また、彼の表現様式を継承する同・次世代の画家たち(ブリューゲリアーンス)が主題、様式、図像をどう展開させたかを、ブリューゲルと比較しながら一望すると更に興味深く楽しめます。
さらに。ブリューゲル版画は多くの分野で活躍する方々にも、新しい創造の"着想源"となることでしょう。

会場では作品展示のほか、最先端の技術を駆使したデジタル・コンテンツやユニークなキャラクターを用いた「ブリューゲル・ワールドの驚異」を用意。お子様や若い世代の方々にも楽しめる仕掛けも満載です。

監修:森洋子(明治大学名誉教授)
※この展覧会は、東京・新潟・京都での巡回展です。京都展が最終会場となります。

CHECK POINT

関連イベント・ギャラリートーク

今回の展覧会の監修者で、ブリューゲル研究の第一人者である明治大学名誉教授・森洋子先生が自ら展示を解説して下さいます!

日時:10月22日(金) 1)11:00~、2)14:00~(各回約30分)
※美術館への入館券が必要です。
※ご覧頂くスペースに限りがございますので、入場が制限される場合がございます。
※都合によりイベント内容に変更がある場合がございます。予めご了承ください。

ブリューゲルってどんな人?

ブリューゲルってどんな人?


ピーテル・ブリューゲル((1525または30~1569)。16世紀フランドル(現在のベルギー)出身の画家。
同じく画家になった長男も同名であるため、ブリューゲル(父)と表記して区別されています。
1551年にアントワープの聖ルカ組合(画家の組合)に親方として名前が登場しますが、そこまでの経歴ははっきりしていません。
その後まもなくイタリアに渡り、数年後に帰国。アントワープで国際的な版画店を営んでいたヒエロニムス・コックのもとで1555年から版画の下絵素描を数多く制作するようになります。
1563年にブリュッセルに移住し、結婚。この1560年前後の頃には油絵に専念するようになり、1569年に亡くなるまでの10年足らずの間に代表作の多くを描きました。
彼の残した二人の息子(ピーテル・ブリューゲル(子)、ヤン・ブリューゲル)も画家となり、孫や曾孫も画家となるなど、まさにブリューゲル一族は「芸術家家系」でした。

主題と作風の変化


初期のころのブリューゲルは、聖書や寓話に題材をとり、エキゾチックでユーモラスな不思議な版画を数多く手がけています。
1560年ごろになると、油彩画に専念。大気感の溢れる風景表現や活気ある民衆文化の百科全書的な再現、深い観察眼による人間の道徳批判…
彼の作品は当時ヨーロッパ随一の権力を握っていたハプスブルク家の貴族達や、人文主義者たちからも高い評価を受けます。
当時農民は「無学」の象徴としてあまり良い題材とされてこなかったのですが、ブリューゲルは美術史上、初めて農民の世界を高い芸術性の対象としたといえます。そのまなざしは決して農民を蔑むことなく、親近感に溢れています。
また、ブリューゲルの描く農民達の姿は細部まで丹念に描きこまれており、歴史資料としての面でも貴重な資料にもなっています。

版画と油彩画のつながり


初期の頃のブリューゲルは、先輩画家にあたるヒエロニムス・ボスの影響が強いといわれています。
ボスといえば「快楽の園」に代表されるように、まるでシュールレアリスムの作品のような奇怪で謎めいた怪物やモチーフが画面の上を埋め尽くした構図が特徴。
ブリューゲルの手がけた版画作品にも不思議な合成風景や、様々なモチーフが所狭しと画面をにぎわす「づくし」的な手法、多数の登場人物などが目に付きます。
この手法はその後彼が油彩画をメインにするようになっても、確かに受け継がれています。
当初は物語に題材をとってきたブリューゲルは、後に「農民画家」と呼ばれるほど農民や民衆の日常生活を描くようになります。しかし、非常に多くの人物が登場する広場構図、丹念で繊細な描き込みといったブリューゲルのスタイルは、版画時代から培ってきたものといえます。
また逆に、農民の労働を描いた油彩画が、後年版画「春」「夏」のイメージの元となったこともあります。
ブリューゲルの作風は、彼が若くして無くなった後も二人の息子や孫、曾孫、そして「ポスト・ブリューゲル」と呼ばれた画家たちに受け継がれました。ネーデルラント地方の絵画史におけるブリューゲルの役割は、計り知れないものがあるといえるでしょう。

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