少女マンガ黎明期から活躍し、デビューから50年以上たった今もなお描き続けている作家・わたなべまさこ。
サスペンスにホラー、一筋縄ではいかない登場人物、先の読めない展開...数奇な運命に翻弄される少女達のドラマを、読者の憧れを誘う華やかな画風で描き、人気を博しています。現在では中国の長編小説の名作「金瓶梅」をコミック化し、大人の幻想の世界を描いています。
一方の花郁悠紀子は、逆にたった5年で短い作家人生を終えた、夭折の作家です。
しかし、その短い作家生活の中でも、ファンタジーから人間ドラマまで幅広い作風の作品を描き、今も読者の心に強く残り続けています。特に緻密かつ抜群の色彩センスは、死後30年経った今も全く色あせません。
展覧会ではそんな対照的な二人の作品から約60点を、原画作品にきわめて近い特殊な複製画「原画'(ダッシュ)」にて紹介します。
雑誌に掲載された状態ではわからない、細やかな描線や絶妙な色使いをご覧下さい。
また、同時にこの「原画'プロジェクト」の監修者である竹宮惠子先生の作品からも『JUNE』掲載作品の原画'を数点公開予定です。