明治時代の彫刻作品が日本の美術館で展示されることは滅多にありません。また、展示されるとしてもせいぜい木彫や牙彫が中心で、他の素材を使った作品を見る機会はほとんどないのが実情です。
明治の彫刻には、木彫や牙彫以外にも、漆彫刻や、貝殻・べっ甲・珊瑚などを彫刻して木や象牙に象嵌する彫嵌(ちょうがん)作品などもあります。
今回の展示では、高村光雲や石川光明、安藤緑山らの牙彫・木彫作品に加え、堆朱陽成や逸見東洋の堆漆(ついしつ)作品、旭玉山、田中一秋らの彫嵌作品などを展示し、明治の多様な彫刻美術の全貌をご紹介します。
この機会にぜひご高覧ください。