京都市では私たちの暮らしの中に深く息づき、京都の町の興隆を支えてきた卓越した「ものづくり」のこころと技を次の世代に確かに継承するため、「伝統産業『京の職人さん』雇用創出事業」として伝統工芸品の制作を行ってきました。また、近年『京の職人さん』から京都市へ寄贈された珠玉の伝統工芸品が多数あります。
これらについては京都伝統産業交流センターで保管管理させていただいていますが、一般の方々の目にふれる機会がありませんでした。
そこで、今回は数ある収蔵品の中から西陣織、京友禅、京鹿の子絞りなどの染織品を中心に展示会を行います。
爪掻本綴織、手機、唐織などの西陣織。究極の糊糸目を用いた手描友禅。疋田絞、一目絞、帽子絞などを用いた京鹿の子絞など代表的な技法を用いた染織品を展示致します。
また、近年の若手染織作家の作品も併せて展示致します。
これを機に「京の織物と染物」を代表する伝統工芸の美と技にふれていただき、今一度、生活の中にこれら染織品を取り入れていただく機会になれば幸いです。
写真:京都伝統産業ふれあい館内・西陣織の常設展示風景