杉戸絵「竹に虎」 狩野派 (通期展示)
京都洛北、岩倉の地にある実相院。鎌倉時代から続くこの寺院は、皇族や上級貴族出身の僧侶が代々住職を務めてきた“門跡寺院(もんぜきじいん)”として、朝廷はもちろん徳川幕府など諸方面からも尊敬を集め、多大な庇護を受けて栄えました。そのため、実相院には格式の高さをうかがわせる数多くの資料や建造物が現在も残されています。
今回の展覧会では、そんな実相院に伝わる多彩な寺宝・文化財の数々を通し、秘められた門跡寺院の歴史に迫ります。
なかでも古くは平安時代に遡る古文書や典籍群である「実相院文書」は、門跡寺院の歴史を鮮やかに描き出し、文化の重要拠点であったことを物語る文学書とあわせて、歴史資料としてきわめて高い価値を有しており、2015年には京都市文化財に指定されました。今回はそのなかから、天皇や各時代の権力者による自筆書状をはじめ代表的なもの約60点が展示されます。
また、江戸時代に活躍した狩野派の勇壮な襖絵や杉戸絵、表情豊かに気品あふれる仏像なども一挙公開されます。
この機会にぜひご高覧ください。
※会期中、展示替がございます。
【前期】2月20日(土)~3月21日(月・休)/【後期】3月23日(水)~4月17日(日)
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