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新incubation6 堀尾貞治×冬木遼太郎  『Making Sense Out of Nonsense』

2014/05/17 ~ 2014/06/29


【京都芸術センター】

京都芸術センター

ある共通テーマのもとに選ばれたベテラン作家と若手作家が向き合い、互いに触発し合うことで現代美術を様々な角度から捉え見通す企画「新incubation」。6回目の開催となる今回は、シンプルな構造に奥深く強い輝きを放つ作品を生み出す、堀尾貞治と冬木遼太郎をご紹介します。

ギャラリー北に展示する作家・堀尾貞治は、70歳を超えた今でも年間100回以上もの展示・パフォーマンスをこなす“偉業”を成し遂げるアーティストです。
堀尾が創造の源としているのは、「あたりまえのこと」。彼は1985年頃より一貫して、木片やパレットに一色ずつ色を塗るという行為を日課としてきました。シンプルな行為をひたすらに繰り返すことで、平凡なものから非凡なものを生み出す堀尾のアートが垣間見えます。単純な行為を毎日、何十年と続けてきた堀尾の作品には、気負いのようなものはなく、そこにあるのがさも「あたりまえ」であるかのように目の前に存在します。日常的な行為=「あたりまえのこと」は堀尾にとってアート活動と同じ意味をもっているのです。
パフォーマンスにおいては、アクリルの壁にペンキで文字を書いてすぐに消す、ダーツを展示の壁に投げて刺さったところに作品を掛ける、といった自由な発想と大胆な行為を、ひょういとやってのけてしまう軽々しさを堀尾は持っています。

一方、ギャラリー南には冬木遼太郎が展示を行います。冬木は京都市立芸術大学大学院で彫刻を学び、写真や映像などメディアにこだわらない制作活動を行い、近年では絵画制作に力を入れるようになりました。
彼は「親和性」をテーマに、不意に浮かんだアイデアを次々と作品に落とし込みながら作品をつくります。そして、通常では組み合わせないものとものとを組み合わせ、作品の中に取り込み、それらの化学反応を引き起こすことを目指しています。冬木はその行 為を「凝縮」「圧縮」と呼び、絵画でこそより可能であると感じています。飛躍するアイデアの連続で成り立つ冬木の作品は、魅力的な造形でありながら謎掛けのようでもあり、鑑賞者の感覚・知覚と共鳴し、一度ひきつけられると離れられないほどの強い引力をあわせもちます。
堀尾と同じように飄々とした雰囲気を持ちながらも、ある種のユーモアを漂わせる冬木の作風には、軽やかで現代的な感覚があふれています。

堀尾と冬木の作品は、「これはなんだろう?」と思わせることで、わたしたちの理解を軽々と越えてきます。それは現代美術そのものが自由に創造されるものだからこそ、鑑賞者の意識を軽く解きほぐし、暖かく迎え入れてくれるようです。そして、そこにはまだみたことも体験したこともないアッと驚くような知見が隠されているかもしれません。
可能性にあふれた2人の作品を、この機会にどうぞお楽しみください。


CHECK POINT

【関連イベント】トーク・セッション/パフォーマンス/アーティスト・トーク

トーク・セッション「関口君と松田君、僕の絵とかどう思う?」


出演:冬木遼太郎、関口正浩、松田啓祐
日時:2014年6月1日(日)13:30~15:00
会場:京都芸術センター ミーティングルーム2(南館3階)

堀尾貞治によるパフォーマンス


日時:2014年6月7日(土)17:00~18:00
会場:京都芸術センター ギャラリー北周辺
※入場無料・予約不要

アーティスト・トーク


日時:2014年6月7日(土)18:15~20:00
会場:京都芸術センター ギャラリー北
※入場無料・予約不要

作家プロフィール

堀尾貞治


1939年神戸市生まれ。1965年具体美術協会会員となり1972年の解散まで参加。中学を卒業後、三菱重工に入社。定年まで40年以上勤務する傍ら、美術活動を精力的に継続。横浜トリエンナーレ2005では会期中、毎日新作パフォーマンスを行うとともに「百均アート」と称して、約1万枚の作品を描いた。国内外で展覧会開催多数。現在も年間100回以上の展示・パフォーマンスを行っている。

冬木遼太郎


1984年大阪府生まれ。2008年、京都造形芸術大学 情報デザイン学科先端アートコース卒業。2010年、京都市立芸術大学大学院 美術研究科彫刻専攻修了。主な展覧会に、「Invasion, Lay, late result」CAP HOUSE/神戸(個展、2007年)、「Welcome」サイギャラリー/大阪(個展、2010年)、「SAYING」 ハイネストビル/京都(個展、2011年)、「ANTEROOM PROJECT」 ホテルアンテルーム京都(グループ展、2012年)などがある。2010年京都市立芸術大学制作展 大学院市長賞 受賞。

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