点前に必要な茶道具をコンパクトに収納でき、携帯にも便利な茶箱は、千利休の時代から旅持ちの仕込み箱として用いられてきました。戦乱の世には陣中において、江戸時代には参勤交代の折に、さらには旅の道中、花見や紅葉狩り等、四季折々に人々は茶箱を携えて、行く先々で茶の湯を楽しんできました。
茶箱には、様々な趣向を凝らした諸道具が好みに応じて仕組まれ、それぞれに独自の世界が造り出されています。
また、茶箱には長らく定まった法式がなく、臨機応変に用いられてきましたが、裏千家の11代玄々斎によって「雪月花」の茶箱点前が考案され、新たな一面が加わりました。
2015年の新春展では、茶箱の他に茶籠、旅箪笥など、茶の湯に見られる仕込み箱の世界を紹介いたします。
※あわせて、併設展「季節の取り合わせ」を開催いたします。
※この展覧会は3期構成です。期間により展示品の入れ替えがございます。
【第1期】1月7日(水)~2月1日(日)
【第2期】2月3日(火)~3月1日(日)
【第3期】3月3日(火)~4月5日(日)
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