高麗青磁が誕生した10世紀ごろは、仏教が輝いていた時代でもありました。
金属と違い朽ちることののない青磁は永遠にその色を保ち続けることができます。それは仏教における西方浄土の思想と結び付き、発展の原動力になったと考えられます。
高麗青磁が青の輝きとすれば、仏像や仏画の輝きは金や朱の輝きともいえます。仏教の輝き、青磁の輝き、それぞれが交錯したとき、そこには聖地への憧れが見出されていたのかもしれません。
そうした輝きに想いを馳せてみるのも、ひとつの愉しみです。
また、視点を変えると、青磁の艶やかな輝きや、どこかほっこりとする仏像・仏画の輝きを見つけることもできるでしょう。
今回の展覧会では、高麗美術館が所蔵している高麗青磁や仏像・仏画を中心に、朝鮮半島における仏教美術と青磁のかかわりをご紹介します。
朝鮮半島のいろいろな輝きが響きあう、“まぶしすぎる”世界をお楽しみください。
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